第六部 江戸炎上
第六十八話
低い雲が太陽を
くはははは。やっと、あの
周五郎は
●
次の日の朝。おゆうの
ことみさんは、おゆうさんにデレていた。
「ねえねえ、おゆうちゃん!
ことみさんと、おゆうさんは僕が、どちらが作ったお膳を食べるのかの女の戦いを
おゆうさんは、少し疲れた顔で答えた。
「はいはい。今、お膳を持っていきますからね。ちょっと待っててください、ことみさん」
「はーい!」
僕をめぐる、女の戦いが終わって僕は『ほっ』としていたが、おゆうさんはことみさんの分のお膳も作ることになり、朝が忙しくなった。それでもやはり、おゆうさんも女の戦いが終わり『ほっ』としていた。
朝のお膳を食べ終わると僕は、ことみさんに聞いてみた。
「それで、ことみさん。今日は何をするんですか?」
すると、ことみさんは
「今日は、やっと
僕は、
すると、ことみさんは満面の笑みのままで続けた。
「今日は歌舞伎を観て
僕とおゆうさんは、ことみさんの話に少しあきれたが、ことみさんが元気なので、まあいいかという表情になった。
すると
「それじゃあ、行ってきまーす!」
●
歌舞伎を
まずは、ことみが熱く語った。
「やっぱり宗十郎様は、かっこいいですよね~。顔が良いですよね~」
すると美玖も、語った。
「いや、良いのは顔だけではないぞ。やはり演技力が素晴らしい。まあ、もちろん顔も良いが……」
一通り片岡宗十郎について語ると美玖は、これから道場で本当の稽古をしなかと誘った。ことみはまだ
ことみも、もちろん美玖に稽古を付けてもらえるのは
「はい、美玖さん。これから、稽古を付けてください!」
話がまとまると、三人は茶屋の
「火事だー! 今すぐ、
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