第三十七話
すると平志郎は、
「ふふふ、勝てる! 勝てるぞ、あの
しかし美玖は、『
すると平志郎は、
「何? 俺の攻撃を受けた? くそっ、ならば、これはどうだ?!」
またもや美玖は、『極み』を右に寄せて受けた。
平志郎は、あせった。
「く、くそっ!」
美玖は突きが届く前に、『極み』で『
平志郎は、がくぜんとした。
「ば、
美玖は、説明した。簡単なことだ。
平志郎は、信じられないという表情になった。
「な、何だと?……」
すると美玖は、告げた。
「さて、私も本気を出すか。いつまでも、お前の相手をしている場合ではない。他の三人が気になるからな」
そして腰を左にひねり『ため』を作った後、『極み』を左から右へ
美玖は、
「今、『極み』は、衝撃波をまとっている……。さあ、喰らってもらおう! どんな動きをするのかが分かっていても防げない攻撃を! うなれ、衝撃波!」
美玖は頭上から『極み』を、
美玖の動きが分かっていた平志郎は、『白虎』で斬を放ち
平志郎は、ぼう
「ば、馬鹿な……。俺が負けた? 『白虎』を持っている、この俺が負けた? そんな馬鹿な……。くっ、やはり
美玖は『極み』を、
「いや、私が強いのでない。お前が弱かったのだ」
「な、俺が弱いだと?! 一体、どういうことだ?!」
「お前は筋が良い。それは戦ってみて分かった。だがお前は
平志郎は、思わず聞いた。
「ならば俺は強くなれるのか? 稽古を積めば強くなれるのか?!」
「ああ、お前は筋が良い。稽古を積めば
すると平志郎は、必死の表情で宣言した。
「だったら稽古をしてやる! 死ぬほど稽古をしてやる! そしていつか、お前を倒す!」
その宣言を聞いた美玖は、さわやかな笑顔で答えた。
「うむ。その日を楽しみにしているぞ!」
●
俺が一人で山道を進んでいると、平べったい建物が見えてきた。あれが
すると男は、聞いてきた。
「お前が『
「ああ、そうだ! っていうことは、お前が『
「いや、僕は侍ではない……」
「どういうことだ?!」
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