第二十七話
「
「うむ、出来れば協力して欲しい」
「もちろんです!」
●
更に次の日の明け五(およそ朝の八時)。僕は、
「待ってください、
「何でしょうか?」
「これから行くんですよね。また、戦いに……」
「はい。美玖さんの頼みとあれば、断る訳にもいきません」
おゆうさんは、うつむいて告げた。
「でも、とても強そうな相手ですよね……」
「そうですね。
「私、心配なんです……」
「大丈夫ですよ。美玖さんも、いますし」
「そうかも知れませんが……」
おゆうさんは、意を決した表情になり
「必ず、帰ってきてください。ここに、必ず……」
僕は真剣に、答えた。
「はい!」
●
僕は、
稽古場にはすでに、美玖さん、
重助さんは僕を確認すると、切り出した。
「何なんですか、こんな朝っぱらから! 一応、本郷翁の弟子に呼ばれたから、きたんですが?!」
すると美玖さんは、話し出した。皆がそろったことだし、もう一度、話を整理しよう。きっかけは江戸で一番の
だが私は『四神』は、『
すると重助さんは、そっぽを向いた。
「けっ、『血啜り』と『極み』がどうなろうが、
それを聞いて美玖さんは、重助さんをなだめた。
「そう言うな、重助。この仕事、ただではないぞ。ちゃんと本郷翁から
すると重助さんの、目の色が変わった。
「ほ、報酬?!」
「うむ、一人に付き小判三枚だ。どうだ、やる気になったか? なんなら私の分も足して、重助には小判を六枚、渡しても良いが?」
重助さんは再び、そっぽを向いてしまった。
「ふん、三枚で十分ですよ! それに美玖さんにそこまで言われたら、儂も協力しますよ!」
すると美玖さんは、少し
「よし、これで決まりだな。あ、そうだ。
僕はとんでもないと思い、ぶんぶんと頭を振って
「いやいや! やはり四刀と言えば、美玖さんが一番刀、重助さんが
すると美玖さんは、重助さんと市之新さんに聞いた。
「ふむ。誠兵衛が良いなら私は、それで構わんが。重助、市之新はどうだ?」
「ふん、儂もそれで構いませんよ」
「はい、僕も同じ意見です」
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