第三部 四刀
第二十六話
すると美玖は、真剣な表情で答えた。
「はい。まず私は、『
「どういうことだ?」
「はい。おそらく『
本郷は、右手で
「そうか、四神か! 俺としたことが、気づかなかったぜ!」
「はい。なので
「なるほど……、分かったぜ! だが重助が協力してくれるか、どうか……」
「お
すると本郷は、
「報酬か……。なら俺から出させてくれ。一人につき小判を三枚(約百万円)、出させてくれ」
「良いんですか?!」
「ああ、元々は俺の頼みだからな。その方が
「ありがとうございます」
そして少し考えてから本郷は、また提案した。
「なあ、美玖の嬢ちゃん。『四神』と戦うのは、ちょっと待ってくれねえかな」
「どういうことですか?」
「ああ」と答え、本郷は折れた二本の妖刀を見せた。
「これは?」
「これは折れた、『
美玖は、驚いた表情になった。
「なぜ『重』と『音』が、ここに?!」
「ああ、これらは俺の
「そうでしたか……」
「そして
すると美玖は、
「なるほど、その通りですね」
「だから少し、そうだな、二日くらい待ってくれねかな。急いで直すからよ」
「え? 直せるんですか?」
「もちろんだ。俺が作った妖刀だし俺は、なかなか腕がある
美玖は、その提案に乗った。
「それでは二日ほど待たせていただきます」
「ああ、頼んだぜ。そして『
「はい。お
そして美玖は本郷の工房を出て、
●
次の日の朝。美玖は
「誠兵衛、誠兵衛はいるか?!」
すると、おゆうが対応した。
「これは美玖さん、お久しぶりです」
「うむ、おゆう殿、久しぶり。早速だが誠兵衛は、いるか?」
「はい、ちょっと待ってください」と、おゆうは長屋の中に戻った。少しすると誠兵衛が出てきた。
「これは美玖さん、お久しぶりです。今日はどのような、ご用件で?」
「うむ、それは……」
すると、おゆうが告げた。
「とにかく玄関で立ち話も何ですから、中へどうぞ」
それを聞いた美玖は、頭を下げた。
「うむ、失礼する」
誠兵衛と美玖が
「
「どういうことですか?」
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