第十一話
すると再び
何か
すると美玖さんは、説明した。
「今のは
そして再び『ため』を作ると、美玖さんの目が
「これで終わりだ!」と美玖さんは、上段、中段、下段の、左、真ん中、右と、九回、
それは、逃げ場がない面のような攻撃だった。やはり俺は『血啜り』を立てて防御の形を取ったが、両腕、両脚に衝撃波を喰らった。
「今の攻撃は、防御しきれない面の衝撃波の攻撃だ!」
とどめとばかりに美玖は、再び放った。
絶対死!
俺は『血啜り』を立てたがやはり、両腕、両脚に衝撃波を喰らった。そして
くそっ、何だよこの、でたらめな攻撃。こんな攻撃もはや
多分そうだろう、美玖さんはそういう人だ。剣術となると鬼になるからな……。
やはり
俺はここで死ぬのか? まあ、いいや。
と、そこまで考えていると、ある思いが浮かんだ。結局、一番強い
俺はふらつきながらも、立ち上がった。
すると美玖さんは、無表情で告げた。
「ほう、まだ立てるか? さっきの攻撃で勝負はついたと思ったが……」
「うるせえよ、メデューサ。俺はまだ、死ねねえんだよ!」
「メデュー……? 何だそれは?」
俺は、言い放った。
「うるせえ、こっちの話だ! とにかく俺は『血啜り』が一番つええ妖刀だってことを証明してえんだよ! 市之進とまた酒が飲みてえんだよ! もう一回でもいいから、おゆうが作った飯を食いてえんだよ!」
すると美玖さんのこめかみに、
「おゆう? 女か?」
「それがどうした?!」
「いや、構わん。しかし残念だったな、お前はもう、おゆうとやらが作った飯は食えない……。なぜならこれで最後だからだ!」
絶対死!
すると俺も、一,二,三,四,五,六,七,八,九と、突きを九回、上段、中段、下段の、左、真ん中、右に放った。
美玖さんは、
「何? 絶対死を
俺は、説明した。
「あんたの絶対死は、面の攻撃じゃあねえ。そんなことは誰にもできねえ。九回の突きで面らしきものを作っているだけだ……。だったらこっちも突きを九回、放てばいいんじゃねえかと思ったんだが、予想通りだったな……」
「なるほど、ならばこれはどうだ!」
断死!
俺は、
音波!
そして再び美玖さんの技を、相殺した。
「ほう、やるな。居合術も使えるのか……。しかし私の技を相殺するだけでは、私には勝てないぞ!」
「その辺も、ちゃんと考えている!」
俺は一気に距離を詰めるため、美玖さんに突きを放った。
突き!
美玖さんは、それを楽々とかわしながら告げた。
「私にそんな、基本的な技が通用すると思ったか!」
「まさか。思ってねーよ」と俺は全身を左に
美玖さんは、
「これは?!」
「喰らえ!」
断死!
美玖さんが放った断死は、美玖さんと俺の真ん中で光速の『血啜り』を止めた。
『ぎりぎりぎり』と嫌な音を立てて、『極み』と『血啜り』が
「光速の軌跡か……。なかなか良い技だ。だが当たらなければ意味はないぞ。喰らえ!」
絶対死!
俺は九回の突きの衝撃波を全て喰らい、吹き飛ばされた。そして仰向けに倒れた。
くっ、
そんな気が弱くなった俺を、
駄目だ。痛すぎて気が遠くなりそうだ……。いや、その方がいいかも。いっそ気を失った方が楽かも。そうすりゃ美玖さんが『血啜り』を折って、めでたく一番強い妖刀は『極み』に決まる。俺はその内に
そう考えた時に右手に
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