第6話 日常
森屋隼人の腕時計は十三時三十分を指していた。
隼人はいつの間にか眠ってしまっていたようだ。隼人が好きな作家書いた『アヒルとバッタのプール』に、初版限定版特典の蝶の栞を挟んで閉じる。座ったまま一つ伸びをすると、リビングに入ってきた妹・楓が隼人を呼ぶ。
「隼人兄! パンケーキ食べに行くよ!」
「勝手に行けばいいだろ」
「どうせ暇でしょ。行くよ! ほら準備して」
「おい」
楓はそれを告げると自分も出かける準備をしに自室へ向かった。妹の突飛な行動には慣れている。やれやれと一つため息を着くと、隼人も自分の自室に準備をしに向かった。
隼人が去ったリビングにあるチェストの上には、幼少期から使っていたラバーダックと、最近楓がはまっているあみぐるみのハリネズミ、猫のウォールクロックが飾られていた。
まぼろしのカフェ 小鳥遊あくた @akuta_
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