第6話 髪の毛爆発マン

第3部

3-1


 髪の毛爆発マンは、ユウタロウより前にアシタカのことを確認してきたフォロワーから、ひとつのアカウントが消されていることを知っていた。

 天狗ちゃんのゲーム仲間で、たまに対戦してたなんとかくんが、SNSから消えてそのまま消息を絶ったなんて大げさに言ってた。マジでどうでもいい。

 そもそも、あの飲み会でめっちゃイケてたイケオくん、合コン来てて実は彼女持ちとかホントぶっ飛ばす。こっちは時間と期待と金かけて出かけてんのに、確かにウチには?ちょっと難しいかなーみたいな、ちょっとカッコよすぎかなーとかは、あるかもしれないけど、それとこれとは関係ねえ!マジでイケオみたいなの呼ぶヤツ誰だよ、そいつもぶっ飛ばす。

 結局イケオの連絡先すら聞けなかったのに、ばったりイ〇ンモールで会っちゃうとかー、ウチら運命じゃん、とか思ったのに女連れてやんの、あほか!あ~もう、リアルの合コンてホント無駄しかないわ。無駄。かといって、アプリも、ユウタロウみたいな物足りない感じで、だんだん自分がどうしたいのかもわかんなくなってくるわ。実際わからんわ。

 みんなどうしてんのかなあ。でもなんかヤバいな、と思うのは30過ぎるとちょっと美人っぽい人ですらマッチングアプリ使って必死に合う人探してるんだよねえ。どんなに探したって会わなきゃ合うかどうかわかんないのに、そんなに数こなして会う時間も、意欲もないわ。

 てかなんだっけ?バスの話?全然どうでもいい。そういうところに興味があるっていうのが、やっぱユウタロウなんだよねー。無理無理。


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