第35話 着ぐるみ。

仕方ない。ここで一番有効なのを探すしかねぇか。

頼むぜ。


『検索』


[データベースに接続しています。]

[検索を開始します。]

[]

[]

[]

[]

[]

[]

[完了。MASTERの意思の確認より、状況にあった物を選出します。]

[]

[]

[]

[]

[]

[トラのたっちゃん]

[タカのほっくん]

[うさぎのうささん]

[くまのべあちゃん]

[注意!:mode calamity *********の*************]

[選択を開始してください。]


最後のやつなんだ?絶対やばい雰囲気だしてんだが………。この中で一番いいやつを選べ……か。べあちゃんは絶対教育に悪い。トラも………多分危ないかも。じゃあタカ?もしくはうさぎになるのか……。考えてる暇はねえか。


『おすすめは?』


[“トラのたっちゃん”です。]


『………それで。』


[MASTERの許可を確認。No.011・【トラのたっちゃん】を起動します。]

______________________________________


SIDE:ミナ


あの女が改造したこのゴーレム………なんだかんだ言ってかなり硬い。悔しいけど私じゃ勝てないかもしれない。ダンジョンの自動修復機能が強化されてる。さっき一本腕は取れたけど、磁石みたいにくっついていった。


シェイラさんもそんな感じみたい。かなり苦戦している様子。ギル兄の強さはそこそこだし、あまり期待は出来ない。力だけは強いから辛うじてかろうじてついてきている感じ。


敵の攻撃が遅かったから、というのも関連しているかも。それぐらい、危ない状態だったのに。


急に棒立ちになった。

そこにダンジョンゴーレムの拳が飛んでいく。拳の大きさとしては横幅が恐らく10mくらいはあると思う。


この距離じゃ……助けにいけない!


「ギル兄(くん)⁉︎」


彼にゴーレムの拳が当たった………かのように見えた。


だが。


コツ……。


小さな石を大きな石に投げ当てたような音がすると共に、


「なっ…何が起こったの?」

砂煙りが一気に舞い上がる。

「げほっ………げほっ。」

良く見えない。周りの人たちは避難しているからよかった。


ギル兄は……どうなったの?


『ふぅ………なぁんか不思議な感覚だな。』

誰の声⁉︎こんな声聞いた事ない!

自動オートモードだからってこんな簡単に主導権もらえるんだな。まぁ、変な事をしようとすれば即座に奪われるけど。』

「おい、本当に変な事すんなよ。良いか?」

『MASTER…それくらいわかってるって。あいつを倒せばいいんだろ?大丈夫だぜ、数分もありゃ勝てる。多分な。』


ギル兄の声も聞こえる?どうして?


『さて、じゃあやるぜ!お嬢さん方!ちぃと気をつけな!』

お嬢さん方………私たちの事?


そこから最終決戦が始まった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る