第26話 カオス。どうゆう状況⁉︎

俺が30階層あたりまで駆け上がっていった時、モンスターがあるところに集まっているのに気がついた。

「……ここか?……この音の元凶ってのは……。」

そこをよく見てみると、なにやら何かを囲んでいる事に気がついた。あれは………起爆装置⁉︎やはりの!


「……因縁って奴か…?あん時に起きた事件と主犯は同じなのか……?」


なら、ならば尚更。


「ぜってぇここで止める!」


あの時の俺は今みたいにバカみたいな火力は持ってなかった。無力だったんだ。幸い、被害は小さく、死者も出なかったが…。


あの時の無力感を、また味わうのか?


それだけはもうゴメンだね。

俺は一気に速度をあげてその群れに突っ込んでいった。その瞬間。



「は⁉︎」

俺は咄嗟の事だったので、後ろに飛んで回避した。クソ、加速してたのに…。つうか誰だ……?


「……そうか。そうかお前が……ハッハッハッハッハ重畳重畳!やはり場所は合っていたか!流石は我輩!素晴らしい!貴様ギルとやらで間違いないな!」

「え、あ、おう…そうだが……。」

「やはりか!この気配察知能力の高さも我が罪よ…………。ハッハッハッハッハ!」


へ………………変質者だ!と、思ったがよく見ると羽と角が生えている。うぇ?こいつも魔族?ハァ?


「さぁ着ぐるみの強者よ!我輩t」

「GUOOOOOOOOOOOOOO!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

「うわ!気づかれた!」

気づけば、一斉にたむろっていた魔物たちがこちらを振り返っていた。つかなんだ着ぐるみの強者って!


「くっそしゃあねぇ!あんまり体力は使いたくねぇけど!」

「それは我輩も同感だな…戦いを邪魔されたくはない…。ゆえにギルよ、共闘せぬか?」

「え?マジ?」

「あぁ、我輩の一番嫌いな事はアンフェア不平等な試合が嫌いだ。このように多勢に無勢という状況は少々気に食わんのでな。よろしいか?」

「…あんま信用したくねぇけど……まぁいいぜ。この状況だしな。」

「では!」

「行くぜ!」

という掛け声と共に駆け出そうとしたが、


ドォォォォォォォォォォォォォン!


「「⁉︎何だァ⁉︎」」

壁がまたぶっ壊れた。うぅ〜ん、おかしいなぁ……ダンジョンの壁はどうやっても壊せなかったような気がするんだけど……。


「久しぶり!ギル兄!」

え?この声まさか……。


「ギル兄のことがだ〜い好きな、ミナちゃんだよ〜。」

「ミナ⁉︎どうしてここに⁉︎」

「更なる強者!重畳なり!」

何でここに⁉︎この街に居るってのは知ってるかもしれんが、何でダンジョンに居るってわかったんだ⁉︎


そうして混乱しているとまた。

ドォォォォォォォォォォン!

「またぁ⁉︎」

壁がぶち壊された。そこから出てきたのは……。


「ギル君!助けに来たよ!」

「ギルマスゥゥ⁉︎」

「ムムム、あのメスだな……!」

「な!更に強者!我輩はなんと幸運なのだ!」


「いや、普通にそういった意味ではなかったのですが……?」

なんだこのカオスな状況!誰かどうにかしてくれ〜!


ドォォォォォォォォォォォォン!

もう何ぃ⁉︎


「先輩!やっぱり私、我慢できません!」

「何でお前まで来たのぉぉ!!」

「ミーヤちゃん⁉︎」

「まぁたメスゥ⁉︎もぉ〜!!」

「強者が増えていく!愉快、愉快、愉快なり!」


………もうやだ。この空間。なにこれ?


整理しよう。まず、荒れ狂っている魔物。そして我輩系魔族。俺の故郷の友人。そしてギルマスと後輩。




………うん……。




は?どうゆう状況なん。マジで。

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