第13話 ギルドでの一悶着
はぁ、一体何でまたギルドに入らなきゃいけないんでしょうか?
どうもギルです。私は今、ギルドに出勤中です。街の人たちの、平和と日常を守るために。という建前を作りつつ、実はただ普通に平凡に生活したいだけの人間。ん?俺の場合だと人間にならねぇか。
まぁ、それは置いといて。今ギルドにいるメンバーが怖すぎて……うん。あのね。別にね。女性二人男一人、っていう状況がダメなんじゃないの。俺が言いたいのはね。
「何でよりにもよってあの人たちなんだよ!」
怖いよ!怖いよ!だって、俺が悪いわけじゃないんだよ⁉︎けど俺って何か凄くこう運命のいたずらかどうたらかであの二人に好意を持たれてるじゃん⁉︎シェイラさんは確信ってわけじゃないけど…。後、シェイラさんはS級の資格持ってるんだよ⁉︎ミーヤももうすぐS級だよ⁉︎
対して、俺は?
C級のクソ雑魚(二人に比べたらね。)。筋力に関しては互角かもしれないけど、俺はこれが限界地点。『着ぐるみ』を使った時とは話がまた違ってくるが…。それでも彼女たちはすの状態で俺より強いのだ。スキルなんて使われたらすぐにやられちまう。
つまりこれを図で表すと。
俺(C) ミーヤ(A〜S) シェイラさん(S)
というわけである。
…………。場違いすぎん?俺。
しかも新しいギルドもこの前に内装見たけどね。びっくりしたのよ。それはもう。すごく。
俺が聞いてたのはね、ボロ屋って言われたの。うん。じゃあ、もう一度見てみるよ?
真っ白な外壁。内装は全体的に木でできているがコレは恐らく防火処理された木材。俺の目は誤魔化せないぞ⭐︎!…………。すいません。調子乗りました。
テーブルは埃一つかぶっていないし、さらにさらに典型的なギルドというよりは一軒家みたいな事になってるんだけど。これ、一体いくら
あ〜怖い怖い…。俺の生涯働いた金全部使ってもこうにはならんだろうなぁ…。
そうして今日も憂鬱になりながらギルドの扉を開ける。すると…。
「お願いします!私も冒険者にしてください!」
「う〜ん、そうは言ってもねぇ〜。」
「冒険者だってキツいんですよ?仕事内容もクレームとかも。」
レーナちゃんが何かを叫んでるぞ〜?ここは音を立てないように慎重に……。
「「ギルさん!」」「先輩〜!」
「ゲッ!バレたか⁉︎」
何でだよ⁉︎気づかないだろ普通!何で三人揃って気づくんだよ⁉︎
「なんでかわからないけど」「レーナちゃんが〜」「お姉ちゃんたちが私の事を」「って急に言い出して」「どうします〜」「説得して!」
ちょちょちょ!情報が多すぎて話にならん!
「ちょい待って!何も聞き取れんかった⁉︎」
一旦落ち着いてもらって、話を聞いたところによると。
「成る程ねぇ〜。レーナちゃんは急に冒険者になりたいと。ほんでしかもよりにもよってここに…。ねぇ?なんで急にそんな事言い出したんだい?レーナちゃん。」
「………が……くに……るの…。」
「「「え?」」」
「好きな男の子が近くに住んでるの‼︎」
「「わっ。大胆。」」
「うん、凄い動機だね⁉︎女子ってやっぱりこういうのが普通の距離の詰め方なのかな⁉︎」
俺は二人を見ながら言うが……全く響いてない様子。
「後、強い女の子が好きって…。」
「oh..........注文が多いマセガキだねぇ…。」
「ガキじゃないよ!大人びてるんだよ!あの人は!」
「おお、ごめんね?気にしないでおくれ?今のは俺が悪かったから…。でも、冒険者ってキツい仕事なんだぜ?わかってるか?」
「うん…それぐらいは…まぁ…知ってるけど…。」
これはまだダメだな…。前のミーヤと一緒じゃないか。
「よし!しゃあない。俺の依頼今日は街中のやつだけにするわ。うん。それを見学してみるかい?それならいい経験になると思うんだが…?」
さて、返答は……?
「うん!見てみるね!今日はよろしくお願いします!」
うんうん。よかったよかった。少しかわいそうだが…以外にもキツい仕事だと言う事を分からせてあげよう…。
_______________________________
「なんだかんだ言って子供の面倒を見るのが上手いんですよね〜。」
「本当だね。クスクス。」
珍しく二人が仲良くした瞬間だった。
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