第11話 新『着ぐるみ』参戦!【きつねのこんちゃん】

『No.009・【きつねのこんちゃん】を起動します。』


今度は狐?そういえば前に見たあの中にはなかったな…。一体どんな能力なんだろう……。


[…………。MASTER?ついに私を………使ってくれたんですね?9番だからもっと先かと思っていましたが……私に出番をくれた此奴にもお礼をしましょうか…。全力を持って、叩き潰しに行きます。]


おぉ……思ったよりも礼儀正しい……。これが……これが普通の『着ぐるみ』なのか……⁉︎


[いえ、『着ぐるみ』の中でも私はよく変わり者、と言われます。]

うぇえ…面倒クセェ……。

[さて、もう来ていますが…どうします?ご自分でなさいますか?それとも、私に動かせ自動運転ますか?]

ちょっち自分でやってみたいけど……一度見本を見せて欲しいかな……。

[かしこまりました。では。LET'S START.]


「ハハハ!お前、そんな着ぐるみで僕に勝とうっていうのかい?君、コメディアンになった方が面白いんじゃないか?ハハハハハハハ!」

[相手の実力を測れないとは、愚かな者ですね。]


一体、どんな特殊能力を持っているのか…。


「僕の踏み台となって、死んでもらおう!」

あ、こいつらの声は俺にしか聞こえないのね。


[『夢』]

たったその一言で終わった。


急にキーアンが倒れ、今は寝ている。一体どんな能力を使ったらこうなるのだろう。

[お答えします。『夢』というのはその人間が望んでいる事を擬似的に技です。こうすれば、現実に戻ってくる可能性も低く、欲に忠実な人間ほど逃れる事は困難を極めます。解除の方法は、半日で起きる、私を倒す、MASTERを殺す。このどれかしかありません。]

「いや、チート性能!」

[まだまだありますので、これからもよく使っていただけると幸いです。それでは、私はこれで。]

「うん。常識枠として、有効に使わせてもらうよ!ありがとう!」

そういって、彼女?は消えていった。


「珍しく?まともな人格を持った着ぐるみだったなぁ〜。」

_______________________

その後、キーアンを自分のギルドまで運んでやった。まぁ、案の定起きなかったから思いっ切りドアから入っていき、放り投げてきてやったw。ざまぁ見ろ!ケッ。


そして今、いつもの場所で少し早い酒を飲んでいる。

「おうギル。今日は早くないか?」

「あぁ、少しいい事があってな。ストレス発散が出来たんだ。」

「そうみたいだな。顔が相当キラキラしてるぜ。」

顔に出てしまったか……。ふっふっふ…。あのキーアンをバレずに好きな事が出来たんだ…。こんなにいい日に酒を飲まずには居られるか!


あ”あ”、うめェ…。体に染み渡っていくぜ………。まぁ今飲んでいるのは果実などで甘く仕立てた物だが…。何か最近仕入れたヨムテル?という物らしい。甘くて飲みやすいので、かなりグビグビいける。のは表向きの話。これ、相当アルコール濃度が高く、より酔いやすいらしい。味を保ったり、なんか色々な調整をかさねたりした結果こうなった、との事。もともとはただのジュースだったらしいが進化に進化を重ねてこうなったらしい。ちなみに今俺が飲んでいるのはレスカ、という果実のカクテルで、飲んだ時のほのかなレスカのいい香りと、甘さ、それが綺麗に通っていくので男女共に大きな人気のある商品だ。


「やっぱこれ、うまいけどさぁ〜。油断するとすぐに酔ってくるのが難点なんだよなぁ…。何喋るかわからんし。」

「ですよね〜。わかりますよ〜その気持ち〜。」

「うわっ!お前いつの間に⁉︎」

ヨムテルの余韻に浸っていると、ミーヤに接近されていた。


「今日はお酒が早いんですね〜。ご機嫌そうだったし。何かいい事でもあったんですね?」

「あぁ、キーアンからまぁ色々言われてな……そこで少しでもやり返せたから、よかったぜ…。」

「へぇ〜、キーアン…ですかぁ〜。」

「あぁ、また機会があれば是非何か別の嫌がらせをやってやりたいものだ……………zzz.......zzzzz...........。」

「あれ〜?先輩寝ちゃいました〜?もう、こんなに早くから飲むからこんな事になるんですからね〜♪あ、ガッズさ〜ん!」


「お?どうした、ミーヤちゃん。」

「ギル先輩寝ちゃったので、屋根裏まで運びますね?ついでに部屋を物しょk………少し様子をみておきますね〜。」

「あぁ…ごめんなぁ…ギルが迷惑かけてぇ…。」

「いえいえ、礼には及びませんよ〜。くふふ♪」

__________________________

???[出番が私だけ少なかったです…。もっと増やしてください。]

筆者「えぇぇ……。扱いが難しいんです…。」

???[やれ]

筆者「ヒィィ⁉︎」

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