第10話 突っかかってくるな。邪魔じゃボケェ。
最近、いろいろな事が起こりすぎて疲れ気味な二十歳の俺ギルと申します。実は、一昨日から悩みができたんです。それは………。
「おいギル!一体彼女たちの弱みを握って何をするつもりだ!僕は見過ごさないぞ!」
と、街中を歩きながら大声で言われるので変な噂が立ちに立ちまくってしまい、大変迷惑極まりないのだ。
「君が何か彼女たちを束縛し、迷惑をかけ、挙げ句の果てに毒牙にかけようだなんて思いもしなかった!やはり、君は追放して正解だったよ!本当にね!今は僕ギルドだが、シェイラちゃんもミーヤちゃんも抜けて、今は別のギルドに移転した!しかも君のいるところに!これは君が仕組んだ事なんだろう!さぁ!彼女達を解放しろ!君からもそう説得しろよ!」
「街中でよくそんなに大声で人のありもしない噂を広められるなーお前はー。すごく意味がないー。俺別にあいつらの弱みとか握ってないしー。むしろ逆だしー。それにお前の逆恨みはいいからー。二度と話かけてくるなー。邪魔だし、きもいし、ストーカーみたいな行為は本当に止めとけー。殺されるかもしれねぇぞ?あいつらに。」
「フンッ!そんな嘘をついても無駄さ。彼女たちがそんな事するわけないだろ。全く、君は愚かだなぁ。」
あ、こいつ確実に終わったな、ってこの瞬間思った。だって………
後ろにガンガンいますよ?
「ん?あ!何かと思えばミーヤちゃんにシェイラちゃんじゃないですか!待っててください!今、二人を解放しますからね!」
野次馬からキャーっという声がする。おいおい、すっかり俺は悪者かよ。
「………あれだけ本気で振っておいて、しかもあんな醜態を見せてまで、私に執着してくるんですか〜…?…………。」
「私のギル君を勝手に追放しておいて……女の子を誑かして……侍らせて……さらにそこに私たちを入れる……と?…………。」
「「死刑ですね。今すぐ殺します。」す〜。」
「へ?」
合掌。ご冥福を上辺だけお祈りします。くたばれこのクソ
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「ふぅ〜〜〜〜、久しぶりにすっきりしました〜。」
「傭兵に気づかれても困るので傷は完治させましたけどね。」
「後始末に関してはありがとうございます〜。けれど〜、もう、ギル君の後のことは私がしますからいいです〜。今日はお引き取りください〜。」
「え〜、私、全然まだお世話したりないんですけど?そっちこそ、今日はおやすみになられたらどうでしょうか〜?」
あぁ…修羅場や…修羅場やで!どないしよか!
「ま、まぁお二方、落ち着きくだせぇ…。」
「「黙りなさい。」」
「ヒッ!」
女子怖い女子怖い女子怖い女子怖いガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタ。
こうして、この二人の決着はつかず、泥沼化してきたので、俺は隙を見てダンジョンに逃げた。
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「何でダンジョンの方が落ち着くっていう状況が作られてるんだよ……。おかしいだろ…普通。」
そうぼやきながらも、サクサクとモンスターを狩って行く。
「おい!ギル!」
急に声をかけられた。
「ん?何でキーアンがここに…?」
「シェイラさんのおかげで復活できたからだ!お前…よくも僕をこんな目に…!」
「いや、ぼかぁそんな事してねぇべよぉ⁉︎」
「ふざけるのも……大概にしろぉ!」
うわっ!急に斬りかかって来やがった!こいつ!危険人物だな…。
「ちょ、何で急にっ、そんな事をっ!」
「お前が悪いんだお前が!僕のようなイケメンならまだしも、お前みたいなフツメンにはもったいないんだよぉ!あの二人はなぁ!」
「はぁ⁉︎自意識過剰すぎんだろ!頭おかしいんじゃねえの!」
「うるさああああああい!」
ちょ、こいつ、Aランクなだけあって強い!
「死ね!死ね!死ね!死ねぇぇぇぇぇぇ!」
「う……うるせぇぇ…。」
【この状況に適した『着ぐるみ』があります。使用しますか?YES/NO】
お、こんな奴に使うのもあれだけど、まぁいいか。やってやるぜ!
#筆者より
次回!新着ぐるみ、出ます!
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