第7話 調査……する必要無かったな…。

*レーナちゃんは9歳です。


「恐らく、レーナちゃんの話を聞くに、転移魔法陣などが貼られていた可能性があります。」


ミーヤの結論はこうだった。

まず、レーナちゃんの行動は公園で遊んでいた。かくれんぼをしていた。その最中に、目をつぶっていたら急にあの場所に移動していたというのだ。その異常性から、この判断が下された。だが、そのレーナちゃんが隠れていた所に魔法陣があった形跡も無い。


全く痕跡が無いのだ。


だから、犯人探しも出来ないし、むしろレーナちゃんが逆に疑われ、遊び半分で行ったのではないのかという説が多いが、俺はそうでは無いと思う。あの態度は明らかにおかしかった。何かこう……真剣というか…本心が出てたというか…。でも、その説も不可思議な点が一つあって、ミーヤが入って来た所を一度も見ていないという。入り口に探知魔法をかけていたらしいが、全くそれに引っかからなかったという。急に近くに出てきたらしい。何故かは分からないけど。


そういって悩んでいると、急に、


【“うさぎのうささん”から、使用許可申請を受諾しますか?】


という声が急に聞こえた。


「えぇ…何でこんな時に…。嫌だよ。いいえだ。いいえ。」

そう言うとモニターみたいなのが急に消えていった。


かと思ったらまた来た。


【“うさぎのうささん”から、使用許可申請を受諾しますか?】


「なんなんだよ急に…。もしくだらんことならすぐに消してやる…。はい…。仕方ねぇなぁ…。」


[HI!MASTER!無視なんて酷いじゃ無いか!全く、失礼しちゃうよ!もう!]


「要件は……?」


[冷たく無いかい⁉︎何か!いつもと!テンションが!………まぁいいや、そうそう。あのね。多分、あの中で一番危険なモンスターはあのデカブツじゃないと思うよ〜。]


「は?どうゆうことだ?」


[何かねえ、言うの忘れてたんだけどぉ。実はあの中にマジクミニオーグがいたんだよねぇ。うん。それも転移魔法系の。まぁ、そうなるよねって予想はついたけど。]


「じゃあ、急にあの場所に現れたっていうことは……。」


[まぁ、そいつのせいだろうね。]


マジクミニオーグとは、マジクオーグの小さいバージョンだ。だが、小さいからか、かなりすばしっこい。それに魔法攻撃を撃ってくるのでかなり厄介な敵である。


「じゃあ、解体班が解体していれば…そのうちこの噂もなくなってくるか。何かホッとしたぜ…。つぅか早く言えよ。」


【“うさぎのうささん”が会話を拒否しました。通話を終了します。】


「お”お”⁉︎あいつ喧嘩売ってんのか?」

あんの野郎スキルだから殴れねぇ!クソが!


「何かあったんですか〜?先輩〜。」

「あ、ミーヤか。いや、実はな。〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜(説明中)。」


「………何か真面目に考察するのが馬鹿らしくなって来ましたね〜。うん…何かもう…まぁ良いです〜。あの〜、それより気になるんですけど〜、その着ぐるみって自我があるんですね〜〜。珍しい〜。あっ、広める気はありませんよ〜。二人の秘密ってことで〜。」


あ、やべ。言っちゃった。まぁこいつは悪いやつじゃないし…良いかぁ。


「他の人に言っちゃダメですよ。二人だけの秘密良いですか?分かってますよね?」


あ、怖いスイッチ入っちゃった…。

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