第18話 美少女が自然と集まってくる僕の孤児院
「シィダ! シィダ!」
僕は彼女の身体を揺さぶった。
目を覚ましてくれ!
僕を一人にしないでくれ!
シィダ
レベル:11
職業:踊り子
状態:瀕死
HP:1/500
MP:643
攻撃力:4
守備力:15
素早さ:1059
スキル:ダンス
ジルバ、ワルツ(初級)、タンゴ(初級)、マンボ(初級)、パソドブレ(初級)
意識のないはずのシィダが僕にステータスを開示してくれた。
スキルを見せるということは、自分の手の内を見せるということ。
彼女は僕にそこまで許してくれたのか。
「HP……1。状態……瀕死」
僕はリュックから薬草を取り出した。
それを彼女に使った。
少しずつ、彼女のHPが戻る。
100を超えた頃、僕の腕の中でようやく目を覚ました。
「ヒロアキ……ありがとう」
「ありがとうは、僕のセリフだよ」
「……そう、だね……」
僕はシィダを力いっぱい抱きしめた。
「ゴホゴホ。息できないよ」
「ごめん」
「私のスキル、
このスキルを使うと、私の命が10年縮まるの。
「え……」
彼女の言葉が僕の脳内にこだました。
「だから、ヒロアキ、私を大切にしてね」
「う、うん!」
僕は誓った。
シィダに
◇
10日後。
「よいしょっと」
僕はレンガで出来た二階建ての建物に看板を掛けた。
そこにはこう書かれている。
『ハートウオーム孤児院』
言ってしまえば、僕も孤児だ。
王様に拾われて育てられた。
僕は採取した鉱物を売りに街や村、果てはスラムへ出向いた。
様々な場所に行く度に、僕は親のいない子供達を見つけた。
王様を見習って、僕は彼ら彼女らを拾った。
住む家と温かいスープと洋服、そして毛布を与える。
その為にこの貧乏領地に孤児院を作った。
「ヒロアキ、すごい! 院長だね!」
「うん」
「シィダも入っていい?」
「大歓迎さ」
シィダも両親を人間に殺された孤児だ。
彼女もこの孤児院に入る資格がある。
しかし、どういう訳だろう……
「ヒロアキ様、サーモンのバターソテーが出来ました」
台所から良い匂いがする。
作ってくれたのは、このまえラインハルホの城下町で物乞いをしていたベスという女の子だ。
「うわっ! うまそぉ!」
僕は湯気の立つ美味しそうな鮭の切り身を見て、舌なめずりした。
「ヒロアキ様! お風呂が沸きましたよ!」
そう声を掛けたのは、砂漠のバザーでガラクタを売っていたミサキという女の子だ。
鉄の缶で作られた粗末な風呂は、彼女が頑張って作ってくれたものだ。
「ヒロアキ様、ご飯とお風呂どちらにしますか、それとも…手n」
「う~ん」
「ヒロアキ! シィダとだけ遊ぶの! 他の子と遊んじゃダメ!」
僕はシィダのバカ力に引っ張られた。
何故だか、僕の孤児院には可愛い娘だけが集まってくる。
つづく
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