011 魔王の死
俺は今、急いで魔王様のもとに向かっている……!
「ハァ……ハァッ……」
息も上がっているが、そんなの関係ない。魔王様を護るんだッッ!!
「―――え……?」
そこには血だらけになった魔王が倒れていた……
「な、なんだ……これ、嘘だ、ろ……?」
『ヒャーッハッハァァア!!魔王はこの俺、”グレイネル”が倒したぞぉぉぉぉおおお
ッッッッッッ!!!』
頭が真っ白になった……状況を理解できない。
「そ、そんなわけない……魔王様が、死ぬなんて……嘘だぁぁあああああああああああああッッッッッッ!!!」
『貴様は魔王を守れなかったッ!!貴様の存在価値など一切ないのだ!!貴様の ”弱さ” が魔王を殺し、すべてを破壊させたのだッッ!!』
「うぁぁぁぁあああああああッッッッ!!」
「「「 デスエターナルパニッシャァァァァアアアアッッッッッ!!!」」」
我を忘れて、俺は魔力を放出していた……
『ヒャハハッッ!冷静にならぬと我を倒すことなど到底不可能ッ!!すべて
焼き焦がしてくれるわぁぁあああああッッッッ!!』
『『『 ギガフレアァァッッッ!! 』』』
ものすごい音を立てて魔力が炎に飲まれていく……!
『そんなものでは、我には勝てぬッ!!だから魔王も死んだのだッッ!』
「魔王様を…… 魔王様に…… ふざけるなぁぁぁぁぁぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッッッッッッ!!!」
体からエネルギーがあふれ出す……!体が熱いッ!!もう止めることができない……!!
「「「「デスダァァアク!!バァァアアアアストカノンンンンンンッッッッ!!」」」」
明らかに魔力量が増えている……!!
『なに……!?こんな魔力をッッ!』
『『『 デスフレイムッッッ!!【煉獄】 』』』
「「「「 ズドォォォォオオオオンンンンッッッッッ!!! 」」」」
激しい魔力同士が衝突し、凄まじい爆風を生み出す……!!
「うあぁぁああッッ!!ダークブラストスラッシュゥゥゥウッッッッッ!!!!
うららららららららああああッッッッ!!!」
俺は魔力の斬撃を無数に放つ……!
『く、くそォ……!凄まじい量だッ!少し本気をだすかッッ!!』
『『 ギガフレアァァアアッッ!!【連撃】 』』
魔力の斬撃を真っ向から受け止められる……!!
「く、くそ……俺が無力だからだ……俺が無力だから魔王様が倒されたんだ……
俺のせいだ……こんな俺なんか……居ても意味なんか無い……俺に何ができる?コイツを倒す……魔王様の仇………」
『なにをブツブツ言っているッッ!』
「お前を倒す……ッッ!!それが俺に残された唯一の道だッッッ!!!」
『やってみろバロウッッッッ!!お前のすべてをここで出せッッッ!!』
俺はグレイネルに向かって走り出す……!!
「うぁぁぁああああああッッッッッ!!」
「「「 ブンッッ!! 」」
剣を振り落とす……だがひらりとかわされる。
『バロウッッ!感情に身を任せた攻撃では我は倒せんといったはずだぞッッ!』
「「 ドゴォォオッッッ! 」」
後ろから蹴り飛ばされる……
「く、くそォ……もう少しだ……耐える……ッッ!」
『耐える……?我を倒せんと判断したのかッッ!?ヒャーッハッハ!!ならば時間の無駄だッッ!!ケリをつけてやるッッ!!』
「く、くそ……まだか……?」
『よし!!溜まったぞぉぉぉおおッッッッ!!』
崖の上から雄叫びが聞こえた……
「任せましたよッッ!ゼローグ先輩ッッッ!!!」
『な、なにィ!?ゼローグだとッッ!?』
『行くぞ!!グレイネルッッ! ”
『ク、クソ……ッッ!その技は……領域内の相手の身動きを封じる技ッッ!?領域に入るように誘導されていたというのかッッ!?』
「これで終わりだァァアアアアアアッッッッッ!!!!」
「「「デスダーク・バーストカノンンンンンンンンンンッッッッッ!!!」」」
俺は執念の一撃をグレイネルにぶち当てたッッッ!!!
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