第22話憐れな男エリック

まだ、あの魔物は一体喰らっただけ。いくら食欲が抑えられていようと、一体だけでは、あの巨体は満足しない。エリックは魔物達と一緒に縮こまっていた。

「わしらはもう終わりじゃ…!」

誰かが口を開いた。ゴブリンだった。

「長老…!」

スライムが言う。

「僕らが犠牲になるよ…!だから、みんなは、逃げて…!」

「なっ…!お前…!」

思わず、エリックは口を挟んでしまった。

「ッ……!人間…!お前らのせいで、俺達は…!」

注目を集めてしまった。今の今まで気づいていなかったらしい。

「辞めんか…!結界をはったのは此奴ではない。」

「長老…!でも…!」

「お願いじゃ!あの魔物を倒してくれぬか…?その装いからして、勇者だと見受ける。」

「あ、え…、俺は…。確かに勇者だけど、戦闘は初めてで…。」

「そうか…。」


「エリックが帰って来ぬ。さては、我を恐れているのだな…!我は仲間には手をかけぬというのに…!何処に居るのだ…!」

「(。•̀ᴗ-)✧」


☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡


突然、目の前が光りに包まれた。

目を開けると、ロイジとハリエットが居た。

「フンッ!相変わらず素晴らしいな!我が眷属は…!」

「(人*´∀`)。*゚+」

「グガアアアア!!!!」

「来る…!アイツが…!」

「我が眷属よ!行こうぞ!」

「(。•̀ᴗ-)✧」

ロイジとハリエットは魔物のもとへ行った。

「暇つぶしには丁度いい…!これも、血塗られた運命さだめ!恨むなら、天を恨め!はあっ!」

ロイジの右手から漆黒の球が出る。

「(。•̀ᴗ-)✧」

ハリエットは、ロイジに支援魔法をかけ、自らには、補脳の魔法をかけた。

ハリエットに強化されたロイジの闇魔法は、魔物に直撃し、魔物は怒りの咆哮をあげた。

「グオオオオオ!」

魔物は口からロイジに向かって、攻撃をした。

「なっ…!これは『ヘルブレス』!グハッ!」

そして、ハリエットには尻尾で攻撃をした。

「(●`ε´●)」

ハリエットは避けたが、ロイジに攻撃を当てたことを怒っている。

腐敗臭がする炎の息攻撃をまともに受けたロイジは、言った。

「フハハハハ!さすがだ…!さっきのは堪えたぞ…!だが、後悔するが良い!我の左手が疼いてしまったのだからな…!」

ロイジは魔力を溜めている。

ドラゴンは、ロイジが危険だと判断したようで、ロイジに執拗に攻撃を仕掛ける。

「(・д・)チッ」

だが、ハリエットに防がれる。ハリエットは同時進行で攻撃を仕掛けていた。

が、ドラゴンは一瞬の隙も逃さない。ハリエットの隙を突き、ロイジにもう一度『炎の吐息ヘルブレス』を放つ。

刹那。

「はあっ!!!」

ロイジの左手から凄まじい魔力の奔流が放たれる。ドラゴンの吐息がそれを防ぐ事ができる筈もなく、ドラゴンはそれに呑み込まれた。

後に残るはドラゴンの亡き骸。

「フッ!我が血肉となれ!ドラゴン名もなき竜よ!」

「(^Q^)」

ドラゴンは後で美味しく頂きました。

ロイジとハリエットは隠れていた魔物達にとても感謝された。よっぽど嬉しかったのか、ハリエットは結界も解いた。

「ヾ(。>﹏<。)ノ゙✧*。」


故に、今、野宿している。

「我が意識を奪うか…悪魔よ…!だが、我は抗わん!我が眷属に後を託す…!💤…」

ロイジは眠りについた。

「(。-ω-)zzz. . . (。゚ω゚) ハッ!」

ハリエットは見張り役をしている。

「ネムイ(´・ωゞ)」

もちろん、エリックも連れてきた。

が、エリックは恐縮していた。それもそうだろう。ハリエットとロイジがレベチだったからである。

「………。」

エリックは愕然としていた。

開いた口が塞がらないとはこのことである。


○レベル

エリック :1Level

ロイジ :30Level

ハリエット:30Level

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