第6話ラム村

「ああ、…どうか、どうか…食糧を…!!」

懇願する娘。

「駄目だっ!って、お前、なかなかイイ女だな!よし、俺にご奉仕してくれたら食糧をやるよ!」

ラッキー!なかなかの上玉じゃねえか。

「ご奉仕とは、具体的に何をすれば良いのですか?」

「ああ、…気持ちいいことだよ。」

「気持ちいいこと?どんなものでしょうか?」

たくっ、察しの悪い女だなあ!

「俺と交わるんだよ。」

それを聞いた瞬間、娘は、表情を引きつらせた。

「あの、他のことにしてください。お願いします。」

「はあ?何でだよ?」

「私には心に決めた人がいます。」

「関係ねーよ!甘えんな!」

「出来ません!」

「だったら、しょーがねーなー!」

そう男は言い、娘を押さえつけた。

「何をするのです!?」

「お前に女としての喜びを教えてやるよ!」

「イッ、嫌ああああ!!!」

誰か助けて!!そう思った時。


ラム村に進軍する魔王軍。そこで、悲鳴を聞く。

「イッ、嫌ああああ!!!」

「助けましょう、ラージャ。」

「うん。そうしよう。」


男が、消えた。

「えっ?えっ?」

「「大丈夫?」ですか?」

娘は、やっと理解する。

「貴方達が助けてくれたんですか?ありがとうございます。貴方達は…?」

「私達は、魔王軍です。」

「ヒッ、ひえええ…!」

「怖がらなくても良いよ。私達は、貴方に危害を加える気はないよ。」

「ほ、本当ですか…?」

「信じてください。」

「わ、分かりました。それで、何をしにきたのですか?」

「この村を王国の支配からはずさせます。そして、魔王領とします。」

「!?」

「ここはね、もともとは、魔王領だったんだよ。それを王国が奪って支配しているの。」

「そうなんですか…。できる限り、この村の人達を殺さないでください。」

「そのつもりだよ。」

「戦意のない人達は、殺しません。」

「ありがとうございます…!」

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