第39話 東の都オルトで鬼退治(2)
オレ達4人は、朝食を取った後、異空間の家から歩いて、深淵の森に向った。1時間ほどで、森の入口まで来た。そこで、オレは『サーチ』を発動し、森の中の様子を調べた。すると、ギルマスの言う通り、森の浅い場所には魔物はおらず、森の奥にかなりの数で魔物が確認できた。オレは、ミクとエリーに補助魔法をかける。
「ウイング!」
すると、ミクとエリーの背中に白い翼ができた。オレは、服がどうなっているのか不思議に思い、エリーとミクの背中を触って確認した。
「キャッ。何するの?」とエリーに怒られた。
結論から言うと、服は破れることなく、背中から服を通して羽が出ていた。恐らく、オレもリリーも同じなんだろうな、と思い、ミクとリリーの背中も触った。
「背中じゃなくて、前がいい!」とミクが嬉しくなることを言っている。
「エッチ」とリリーはいつも通り小声だ。
4人は空を飛んで、深淵の森の奥へと進む。すると、レッドオーガの集落があった。
レッドオーガは、通常のオーガよりも一回り大きく、オーガが進化したものだと言われている。レッドオーガは、他の魔物と違い、多少の知恵がある。崖に複数の穴を掘り、その中で暮らしているようだ。
じっくり観察していると、村の外を巡回しているものがいたり、洞窟からゴブリンを連れてきて、殺して解体しているものがいる。さらに奥に行くと、他よりも大分大きな洞窟があった。おそらく、この集落の主がいるのだろう。
オレ達4人は、さらわれた人達がいるかもしれないと思い、少し離れた開けた場所に降りた。
「威力の強い遠距離魔法で、一気に片づけたいけど、囚われている人たちがいたら心配だな。」
「でも、その可能性はあるわよ。レイ君。」
「じゃぁ、分担するにゃ?洞窟がたくさんあるから、私とエリーが人質を探すにゃ。だから、レイとリリーで殲滅するにゃ?」
「殲滅。殲滅。」
リリーがはしゃいでいる。
「わかったよ。人質で怪我している人がいたら、エリーが治してくれ。」
「任せて!」
「じゃぁ、行くよ。」
4人は、『身体強化』をかけ、『隠密』を発動させ、集落に潜入する。レッドオーガは、強力な魔物ではあるが、オークほど匂いに敏感ではない。そのため、ミクとエリーは全く気付かれることなく、捜索している。
「エリー。さっきゴブリンを連れ出した洞窟はここよね?」
「そうよ。」
「ここは食料用の洞窟ってことね。ところで、レッドオーガは人をさらってどうするのかな?」
「多分。男性は食糧ね。女性は子どもを産ませるためね。」
「そうすると、別々にされている可能性もあるよね?」
「そうね。一応、全部見てきましょうか?」
「了解。」
2人は、すべての洞穴の探索を始めた。ゴブリンがいた洞穴の隣に、男性達が囚われていた。そこで、レイに『通信』を使って、声に出さずに、テレパシーで連絡した。状況を把握したレイは、こちらに注意を引き付けるため、『隠密』を解除して、目立つように殲滅していくことを、リリーに伝えた。
リリーが隠密を解除すると、リリーに気付いたレッド―オーガ達がリリーに向かって突進を始めた。
「ファイアーフォール」
リリーはミクたちの方に行かせないように、炎の壁を作った。そして、両手を前に出して、魔法を唱える。
「サンダービーム」
リリーの指から、雷が放たれる。雷は、レッドオーガを痺れさせるのでなく、頭や胸に大きな穴をあけていく。レッド―オーガは即死だった。さらに、魔法を唱える。
「ウオーターカッター」
リリーが振った右手から、巨大な水の鎌が放たれ、数匹のレッドオーガを仕留めた。
「まだまだいるなぁ。レイ君、まとめて何とかならない?」
リリーの戦いを後ろから見ていたレイは、リリーの前に出た。
「リリーがどれだけ強くなったのか、知りたくて見ていたけど、やっぱり強いね。」
「ありがと。後はよろしくね。」
「はい。はい。じゃぁ、後ろに下がって。」
レイはレッドオーガに向って覇気を放つ。すると、レッドオーガ達は身動きができない。さらに、『グラビティ-』を発動すると、重力によって、地面に押さえこまれている。
「サンダーレイン」
レイが両手を挙げて、下におろすと、空から雷が雨のように打ち付ける。眼前には、死に絶えたレッドオーガの死体が転がっていた。
「やっぱり、規格外。でも、大好き。」
リリーにしては、珍しい言葉が聞こえた。
その後、レイもリリーも捜索に加わった。
オレ達4人は、朝食を取った後、異空間の家から歩いて、深淵の森に向った。1時間ほどで、森の入口まで来た。そこで、オレは『サーチ』を発動し、森の中の様子を調べた。すると、ギルマスの言う通り、森の浅い場所には魔物はおらず、森の奥にかなりの数で魔物が確認できた。オレは、ミクとエリーに補助魔法をかける。
「ウイング!」
すると、ミクとエリーの背中に白い翼ができた。オレは、服がどうなっているのか不思議に思い、エリーとミクの背中を触って確認した。
「キャッ。何するの?」とエリーに怒られた。
結論から言うと、服は破れることなく、背中から服を通して羽が出ていた。恐らく、オレもリリーも同じなんだろうな、と思い、ミクとリリーの背中も触った。
「背中じゃなくて、前がいい!」とミクが嬉しくなることを言っている。
「エッチ」とリリーはいつも通り小声だ。
4人は空を飛んで、深淵の森の奥へと進む。すると、レッドオーガの集落があった。
レッドオーガは、通常のオーガよりも一回り大きく、オーガが進化したものだと言われている。レッドオーガは、他の魔物と違い、多少の知恵がある。崖に複数の穴を掘り、その中で暮らしているようだ。
じっくり観察していると、村の外を巡回しているものがいたり、洞窟からゴブリンを連れてきて、殺して解体しているものがいる。さらに奥に行くと、他よりも大分大きな洞窟があった。おそらく、この集落の主がいるのだろう。
オレ達4人は、さらわれた人達がいるかもしれないと思い、少し離れた開けた場所に降りた。
「威力の強い遠距離魔法で、一気に片づけたいけど、囚われている人たちがいたら心配だな。」
「でも、その可能性はあるわよ。レイ君。」
「じゃぁ、分担するにゃ?洞窟がたくさんあるから、私とエリーが人質を探すにゃ。だから、レイとリリーで殲滅するにゃ?」
「殲滅。殲滅。」
リリーがはしゃいでいる。
「わかったよ。人質で怪我している人がいたら、エリーが治してくれ。」
「任せて!」
「じゃぁ、行くよ。」
4人は、『身体強化』をかけ、『隠密』を発動させ、集落に潜入する。レッドオーガは、強力な魔物ではあるが、オークほど匂いに敏感ではない。そのため、ミクとエリーは全く気付かれることなく、捜索している。
「エリー。さっきゴブリンを連れ出した洞窟はここよね?」
「そうよ。」
「ここは食料用の洞窟ってことね。ところで、レッドオーガは人をさらってどうするのかな?」
「多分。男性は食糧ね。女性は子どもを産ませるためね。」
「そうすると、別々にされている可能性もあるよね?」
「そうね。一応、全部見てきましょうか?」
「了解。」
2人は、すべての洞穴の探索を始めた。ゴブリンがいた洞穴の隣に、男性達が囚われていた。そこで、レイに『通信』を使って、声に出さずに、テレパシーで連絡した。状況を把握したレイは、こちらに注意を引き付けるため、『隠密』を解除して、目立つように殲滅していくことを、リリーに伝えた。
リリーが隠密を解除すると、リリーに気付いたレッド―オーガ達がリリーに向かって突進を始めた。
「ファイアーフォール」
リリーはミクたちの方に行かせないように、炎の壁を作った。そして、両手を前に出して、魔法を唱える。
「サンダービーム」
リリーの指から、雷が放たれる。雷は、レッドオーガを痺れさせるのでなく、頭や胸に大きな穴をあけていく。レッド―オーガは即死だった。さらに、魔法を唱える。
「ウオーターカッター」
リリーが振った右手から、巨大な水の鎌が放たれ、数匹のレッドオーガを仕留めた。
「まだまだいるなぁ。レイ君、まとめて何とかならない?」
リリーの戦いを後ろから見ていたレイは、リリーの前に出た。
「リリーがどれだけ強くなったのか、知りたくて見ていたけど、やっぱり強いね。」
「ありがと。後はよろしくね。」
「はい。はい。じゃぁ、後ろに下がって。」
レイはレッドオーガに向って覇気を放つ。すると、レッドオーガ達は身動きができない。さらに、『グラビティ-』を発動すると、重力によって、地面に押さえこまれている。
「サンダーレイン」
レイが両手を挙げて、下におろすと、空から雷が雨のように打ち付ける。眼前には、死に絶えたレッドオーガの死体が転がっていた。
「やっぱり、規格外。でも、大好き。」
リリーにしては、珍しい言葉が聞こえた。
その後、レイもリリーも捜索に加わった。
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