第18話 今後の相談
いよいよ今日から中等部の授業が始まる。学校に来ると、すでに3人娘が来ていた。
「おはよう。エリー。ミク。リリー。」
「おはよう。レイ君。」
「おはよう。今日は寝癖がないにゃ。レイ。」
「おはようございます。レイ君。」
「今日は皆に、相談があるんだけど、お昼ご飯の時にいいかな?」
「何の相談?シルバーキングのこと?」と不安そうにエリーが聞いて来た。
「違うよ。オレ達のこれからの学園生活についてだよ。」
「わかった。じゃぁ、お昼ご飯の時ね。」
そう言ってそれぞれの席に着いた。
「カ――ン、カ――ン、カ――ン」と3時限目終了の合図。
いつもの通りミクが駆け寄ってきて
「お腹空いた~。早く食堂に行きた~い。」
4人で食堂に行き、昼食を美味しく食べ終わった。やはり、ミクは2人前を注文した。
「朝の話だけどいいかな?」
「これからの学園生活についてって何かな?」
「初等部はほとんど座学だっただろ?剣術も魔法も基本しかやらなかったしね。でも、中等部は実技が中心になるんだ。オレ達も、そろそろ体術とか魔法とかの訓練をしたほうがいいかな、って思うんだけど。どうかな?」
ミクは大きな胸を張って
「えっ、訓練って何するにゃ?魔法は自信がないけど、体術なら自信があるにゃ。」
「私は、魔法かなぁ?魔族だから闇魔法が中心になるけど、火魔法と水魔法と雷魔法も使えるよ。」
「私は、聖魔法には自信があるけど、他は光魔法と水魔法かなぁ?あと、小さい時から騎士団の人と剣術の訓練はしているわよ。」
3人それぞれ得意分野があるようだな。でも、どの程度の力なんだろう?
皆で、食後のお茶を飲みながら、さらに話をすすめる。
「皆で、冒険者登録しないか?オレは卒業したら、世界中を旅したいんだ。頑張って、自分を鍛えたいんだ。(本当はもう鍛える必要もないけどね。)この国の首都ミライアでさえ、近くの森には魔物がいるんだよ。地方に行けば、もっとひどいところもあるみたいだしね。何とかしたいよね。」
「そうね。この国のためになるなら、何とかしたいね。」
「私は、レイと一緒に旅がしたいから、賛成にゃ。」
「私も賛成。無理かもしれないけど、いつか自分の故郷の西大陸に戻りたいから、いいと思う。」
「じゃぁ、決定ということでいいかな?明日の午後は授業がないから、皆で冒険者ギルドに登録に行くよ。そうそう、登録料が銀貨3枚かかるから持ってきてね。」
初等部では、週5日の中で、午前中の座学は毎日あった。午後は週2日だけ、実技の授業があった。中等部に入ると、座学の授業は週に2日に減り、実技の授業が週3日になった。
そして翌日、今日は学校がお休みだ。4人で学校の正門の前に集合して、冒険者ギルドに向かった。途中、屋台から香ばしいお肉の焼ける匂いがしてくる。すると、食いしん坊のミクが、そわそわ始めた。
「ねぇ、ちょっとそこの屋台によって食べて行かないにゃ?私、我慢できないにゃ。」
「だめだよ。今日は冒険者ギルドに行くんだから。」
「お~ね~が~いにゃ。」と上目遣いでオレに聞いてくる。
今まで、意識してなかったけど、「可愛い」と思ってしまった。
エリーは気品があって、さすが王女だ。(胸は普通だけど)その容姿も金髪で翠の瞳をした美少女だ。王家の血筋だけあって、ローザお姉様に少し似ている。
ミクも、猫獣人特有の可愛さがあり、何より(お胸様が立派で)そのスタイルの良さが抜群だ。食いしん坊だけどね。
リリーは、小柄でまだ可愛らしい感じだ。(胸は絶壁だけど)赤髪で赤色の目の彼女は、どことなくお人形のようで、抱きしめて守ってあげたくなる。
(別にロリコンじゃないよ。)
「しょうがないな~ミクは。じゃぁ、みんなで1本ずつ買っていくか。」
「おじさん、その肉串を4本くれるかな。いくら?」
「はいよ。4本で銀貨1枚だよ。」
お金は、まとめてオレが払った。そして、それぞれが肉串を手に持って食べながら、冒険者ギルドに向かった。
「おいしいね。ほんとにおいしいね。」
ミクが口をもぐもぐさせて、幸せいっぱいの顔をしている。可愛いやつだ。
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