七戒 使千器
契約者は、戒盾の血縁者である事が条件。政府に対抗している勢力が、世界最強の警護人の家族ということになる。
「それと、テメェらが持ってる使千器あるだろ?俺らも持ってんだよ。」
牛騎は手に持ってる手斧を見せる。
「知ってるか?こいつは使い方を変えるとこんな事も出来んだぜ。」
牛騎は落ちている牛丸のメイスを拾い上げると、持っている手斧に近づける。すると、メイスと手斧が合体、変形して1つの武器になる。
「こいつはな、元々1本の武器なんだ。十二支と戒盾で、それぞれの動物ごとに作られてる。牛は斧槍。ただ、犬は特殊らしいけどな。」
牛騎は斧槍を振り回し、虎閃と光狼に向ける。
「見た感じ、お前は虎でお前は狼だな。そっちのは……、まじか、猪か。」
「あたしらとやる?」
「3対1かぁ。俺は鼠の兄さんに言われて来ただけなんだけどなぁ。」
光狼は飛行機に叢雲を突き刺す。
「
突き刺した叢雲を円を描きながら引き抜き、刺さってる羽々斬を抜きながら横に一回転。飛行機は4等分に燃えながらぶった斬られ、牛騎も真っ二つになる。
「あー!危ねぇだろ!一言言えよ!」
「んな事より外出るぞ。」
崩れ落ちる飛行機から3人は飛び出す。
直後、飛行機は大爆発し、中にいた牛騎も粉々になる。
「さすがに死ぬだろ。原型ねぇぞ。」
「あー、牛丸のじっちゃんが倒れてる!じっちゃん、大丈夫か?」
虎閃は牛丸のほっぺたをベチベチ叩きながら起こす。
「ああ、すまん。牛騎は?」
「飛行機の爆破に巻き込まれて多分死にました。」
「そうか。」
牛丸は立ち上がりると、燃え上がる飛行機の残骸の方へ歩いていき、使千器の斧槍を拾い上げ3人のいる方へ戻っていく。
「すまんな。飛行機が無くなってしもうた。」
「すいません。息子さんを……。」
「いやいいんじゃ。どうせ元通りになる。それより今は政府庁に行く事じゃ。」
「あー、あそこのヘリ使えんじゃね?操縦できるやついる?」
「ワシが動かせる。早く行こう。」
4人はヘリに乗り政府庁へ向かった。
「派手にやりやがったな。俺の使千器無ぇし。」
ピリリリリリリリリリ――
「もしもし、鼠の兄さんか?なんでテロモドキの携帯に電話を?ああ、そゆことね。戒盾?戦った戦った。猪と虎と狼いたぜ。ああ、うん、はぁ、なるほど。俺はこれからどうすれば?はーん、へい、わかった。」
ピッ
「次は虎二か。アイツらくたばるんじゃねぇかな。」
「……………………とりあえず服買いに行くか。」
英政府王国 国内某所
「あー、久しぶりに来たぜ英政府王国。」
「各国転々としてたからなぁ。」
「あたしはここを見ると反吐が出るよ。」
街は活気に溢れ、人の往来が赤丸より激しく、どこからか聞こえる陽気な音楽で人々は歌ったり踊ったりしていた。
「皆さん、お久しぶりです。ここに来ると伺ってたので迎えに来ました。」
そこに現れたのは小さな女の子だった。
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