あとがき

 初めてあとがきを書きます。そうしたいと思ったから。


 ちょうどボカロのこの企画を見つけて、ボカロや歌ってみたっていうのは僕の(みんなの)青春ですから、飛びつくように参加したのが始まりでした。


 そういや、クリプトンのボーカロイドの4号って3号のルカ姐さん以降、出てないのかな、と調べ出したのが、この物語を書くきっかけ。


 HRP-4C「未夢(ミーム)」というロボットに辿り着いたんです。


 同郷の山寺さんぐらいしか声優は詳しく存じ上げなくて申し訳ないのですが、声優の中村繪里子さんの声をサンプリングしたボーカロイドを使用して、歌って踊っていたアイドルロボットだったそうです。


 本当はキャラクターボーカロイドシリーズになる予定だったボーカロイドを、声に使用したロボットだった、と。


 で、震災ですよ。


 震災の時に、ロボットに必要とされていたのは歌や踊りではなかったんですね。多くの批判の的になってしまったんだそうです。


 的外れ、とまでは言いませんが、東北人としては、まるで自分のせいでこうなってしまったんじゃないかって、そう思わずにはいられなくて。


 現在は、介護用具の実験に使用されているとも書いてありました。


 僕は介護の仕事をしていたこともあるので、なんだか共感せずにはいられなかったんです。いや、同情かな。そもそも相手はロボットなので、そういった表現が正しいのかも分かりません。


 思い込み、がいちばん正しいかもしれませんね。


 もしかしたら、震災がなかったら、トップアイドルになれてたかもしれない。いまのアイドルVtuberぐらい、歌を出したりCMに出たりして、大人気になっていたかもしれない。


 でも、今は介護業界で、歌も唄えずに日々を過ごしている。


 なんでこんなことになってしまったんでしょう?彼女はいま、どんな気持ちで介護に向かっているんでしょう?もう一度踊りたい、もう一度歌いたいって、思ったりはしないんでしょうか?


 そんな疑問が尽きなくて、筆をとった次第です。


 あと、最初考えてたストーリーと合っているタグがなくて、無理矢理タイムリープに持ってったことは内緒です。


 最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。これからも好きなボカロを聴きながら、たまに彼女のことを思い出していただければ幸いです。


 では、また。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

MEME~忘らるる君へ~ 東北本線 @gmountain

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ