第3話 チロとルル
勉強会が終わりルル達は戻ってくる。するとチロの泣き声が聞こえてくる。中に入ると先生に抱っこされ大泣きしていた。
「またか…」
「最近多いね」アンリも心配している。
「ねぇーねぇー!」
ルルを見つけると飛び込んでくる。最近ルルの姿が見えないと泣き出してしまうのだ。
「チロ兵士!泣くのをやめるのであります!」
「グズッ…あい!」
チロは大好きなルルとアンリに挟まれ上機嫌だ。チロは半年前にここに来た子で母親に育児放棄され餓死寸前で発見されたのだ。なので普通の3歳より大分小柄で今はルルに甘えたくて仕方がないらしい。
「チロー何して遊ぶ?」
「んー…兵士さんごっこ!」
「あんた好きだね」
「うん!」
汚れてもいい服になり、庭を匍匐(ほふく)前進で進む。
「付いてきてるか!チロ兵士!」
「あい!どこにいくですか?」
「敵を倒しに行く!」
庭の草木を掻き分けるとキルア院長と話す標的がいた。
「あいつは強敵だ!準備はいいか!」
「あい!」
2人はパチンコを構え標的に狙いを定める。標的は気付いていない。
「まずはチロ兵士!撃ってみろ!」
チロがパチンコを構えるが引っぱる力がなくトンという音と共に玉が下に落ちた。
「…。失敗は誰にでもある!諦めるな!」
「あーい!」
向こうでは標的が肩を震わせている。笑ってんな!
「だんちょーが見本を見せる!よく見ておけ!」
ルルは標的に狙いを定める。緊張で汗が…「くちゅん!」
「チロ兵士!くしゃみを我慢してください!」
「ちゅいません!」ルルに鼻水を拭いてもらうチロ兵士。
標的は堂々と笑っている。腹立つ!今度こそ標的に狙いを定める。そして放つが軽くキャッチされる。
「くそ!失敗だ!逃げるぞーー!」
「あい!」
私達は逃げ出そうとしたが、目の前に標的が現れた。
「お前達!面白い事してんな!」
「チロ兵士!かかれーー!」
「あーーい!」
私達は腰に差してた棒で攻撃する。だが簡単に避ける標的。
「もう!ジョンさんつまんない!」
「ちゅまんないー」
そう標的はジョンさんです。
「もう終わりか?」
しょうがない最後の作戦だ!私はポケットからあるものを取り出した。
「お前!それは卑怯だぞ!」
「戦に卑怯も糞もない!」
ピーーーーーーーー!ピーーーーーーーー!
笛を吹くとちび達が一斉にジョンさんに飛びかかる。
「標的は死んだ!任務完了だ!」
「かん…かーむりょーでしゅ!」
「感無量な!」
「あい!」
「よし!一杯やるか!」
「ミルクがいい~」
ルルはチロと仲良く帰っていった。
「おい、助けてくれー!」
1人の犠牲者を出して…プッ
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