初めまして。雪世　明良と申します。
コメント失礼します。

誰の心にも潜んでいる「自分よりも下の人間を探して安心しようとする気持ち」「共通の敵を作って連帯感を楽しむ気持ち」決して肯定できるものではないですが、そういう黒い感情をここまで見事に描けることに感服しました。

結局主人公は教師から心理的な圧迫を受け続けたために、さしたる理由もなく人を嫌悪して、さしたる理由もなく人を好きになるスイッチが入るようになってしまったのでしょうか。まぎれもなく加害者なのでしょうが、同じ立場になったときに正しくふるまえる人間がどの程度いるのかと思うと同情の余地もある気がしますね。

サイコホラーとして楽しませていただきました。

地村の視界がぼやけたとき、読んでいる自分の視界もぼやけてしまいました。