第177話 二つに別れて行動している?

「つまり、より隠したい何かが存在したとでも?」


「悪魔の魔力なら可能だと思うぞ」


「刻印を使って調べますか?」


「それも巧みに計算されていると我は感じる。刻印を使おうが使うまいが我々の戦況が不利になる様に仕組まれているのではないか?」


「つまり、判明したら刻印でしか対処出来ない兵器ですか?」


「ベリアルならやりかねん」


 しかし、疑念があった。メランコリアさんは元々教会の人なので共産主義とそりが合わない筈だ。


 なのに、なぜロシアで生まれたカラシニコフを大量に保有していたのか?


「もしかしたらベリアルは死の王とは別の思惑で行動しているのかも知れません」


「どういうことだ?」


 かいつまんで話すとファウストは納得した。


「つまり、あれらの兵器はベリアルが独断で購入した可能性もある訳か」

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