第154話 危険な提案

 だけど、メランコリアさんを裏切ってしまって良いのかと言われれば話は又別だ。


 両者の間に妥協はないのだろうか? 僕としては結末を幸せに迎えたい。


 考えられること。戦争になる前に死の王と話が出来ないだろうか?


 刻印が発動するかは怪しいものだ。


 だからこそファウストの力が必要となる。一度で良いから瞬間移動して貰えれば機会は出来るのだから。


 問題はどう切り出すか、だなあ。


「あのう、ファウスト卿。提案なのですが、ひとまず敵情視察しませんか? あなたの瞬間移動魔法を使って」


「それは構わん。だが、お前の目的は敵情視察ではないな?」


「ええ、一度死の王と話してみたくて」


「危険な賭けだぞ。我はすすめんな」

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