第138話 どういう意味だ?

「お好きにどうぞ。あなたが敗れたらルクス卿とアーサーが対応するでしょう」


 何だかこの人見ていると負ける気がしない。これ程の戦闘狂が負ける姿が想像出来ない。


 もうこの人独りで戦力として十分じゃない? 桁外れの魔法を使うし、ドクトルの名は伊達じゃないよ。錬金術や魔導も修めているのだろうな。


 だから平然と強大な魔法を使えるのだと思う。


 ウリエル級が二人いる様な感じがしてちょっとゾッとするわ。


「むう、ファルマコ。何かしつれーなことかんがえているよー」


「ああ、ごめんごめん。この戦争は勝てるかも知れないかなあって考えていた訳だよ」


「それ、どーいういみ?」


「いやいや、そこまで深読みしなくて良いよ。それにしてもウリエルさんは今日も可愛いね」


 ウリエルがソッポを向いた。心なしか表情が赤い様な気がする。


「ファルマコはいじわるだ」


 気のせいか? そう言いながら微笑んだ気がした。

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