第134話 ありえない教理
ゆえにいにしえの第七教義を創造した。
しかし、その教義は教会に認められることなく、理解されることもなく、神と『あの御方』がお認めになられた。
だから教義としても存在出来るらしい。誰にも理解が及ばない神秘の教義として。
『創り主』自身も理解することが出来なかった。『あの御方』から借りたものだと言う。
確かにおかしな理論だ。僕にはてんで理解出来ない。
地獄の教理と万物救済論が同時に成りたち、信仰義認論や自由意志論、万人祭司論、奴隷意志論、果てには二重予定説すら同時に成立させる教義らしい。
つまりあり得ない話なのだ。なのに『創り主』は信条としている。
彼曰く「全ては聖書の中にある」らしい。
僕の『創り主』は余程の変人であるらしい。貧困と悲惨さが彼の人生にもたらした万物の為の救いの象徴として存在する教義。
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