第132話 キリスト教国は戦争が得意分野

「年の功だ。経験則が歴史そのものになり、お前の様な者の思考を読むのは容易い。五百年分の賜物だがな。クリストティノスが戦争について得意などと言うことは昔から判り切ったことだ」


 否定出来ないのが残念だ。歴史上、クリストティノス程戦争してきた存在はそうそういない。


 スペイン帝国、大英帝国、米国。数え上げればきりがない。


 僕の描いた構図はウリエル対ベリアル、アーサー、ルクス、ファウスト対死の王の対決模様だ。


 おそらく死の王は単騎で相当な戦闘力を持つと予想される。


 こちらの最大戦力はウリエルだが、ベリアルがいる以上アーサー、ルクス、ファウストに頼るしかない。


 僕の出来ることは限られている。精々後方支援が関の山だろう。


「お前は弟子に任せて自分は後ろに下がったりしないよな」


 ここまで読まれているのか? つくづく化け物だ。


「僕は戦闘向きじゃないですよ」

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