第120話 美味い肉料理

「ウリエル様、こちらの方が良い蜂蜜酒です。どうぞお飲みになってくだせえ。酒樽を持ってこい! アダムの末裔様には蜂蜜漬けの塩肉を用意しろい!」


「いや、すみませんね。皆様の戦力を確認した後、すぐにエルフ族の国に行く予定でしたが……」


「我も食いたい。用意してくれ」


「仕方がねえ。アダムの末裔様の顔に免じて特別だぞ」


 蜂蜜漬けの肉が凄く美味い。塩味とまろやかな甘みが加わって別格だ。


 しかも豚じゃないぞ。牛だ。血のしたたる肉を食らい、栄養がつく。


「ほう! ドワーフの肉料理は凄いな! のう、ファルマコ殿?」


「ええ、正直ここまで美食とは思いませんでした。クッ、何てことだ。レアステーキ状で霜降りなんて凄すぎる」


 ご飯が欲しいな。でも、この世界って基本パン食なのが玉に瑕だ。


 いや、パンも美味しいんだけどさ。


 噛み応えのあるパンとスープの相性が又良い。


「これ、牛の舌を煮込んだスープですか?」


「おお、判っておられますな!」


 やはりテールスープか。スープの中に牛タンが入っているのを見て確信した。


 

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