第110話 モヤモヤする違和感

 部屋に戻った後、歴史書を読んで見る。


 五百年前に虚飾の神が現れて古代文明は滅んでしまった。


 古代文明の守護者であったウリエルは三日三晩抗争し、世界の至るところが劫火に覆われた。


 結果、虚飾の神は殉教し、ウリエルは闘いの痕跡から回復する為にこの世界を去る。次に彼の者が現れる時は世界の終焉を意味するであろうと噂だけが残った。


 あれ? 結局どちらが勝ったんだろう?


 妥当に視ればウリエルだろうがその辺をぼかされていた様な気がしなくもない。


 裏取引だったのか? この世界を修復させる条件を呑ませる。しかし、それではベリアルが黙っていない。


 ベリアルの思惑が読めないのが最大の焦点だ。彼女の意志が分からなくては情勢も読めない。

 

 と言っても、乙女心を読めと言うのも無理がある。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る