第104話 土壌が貧困な訳だ……
「我とベリアルの共闘でウリエルと闘った。我、こう見えて強大な魔法使えるからな。三日三晩闘ったな。その間に世界は劫火で包まれ、土壌が痛んでしまった。多くの犠牲者も出るわ出るわ。挙句にこの世界を創造した天使が怒って出て来てなあ。責任を取るまで帰れないことにもなった。まあ、ベリアルには関係ない話だったからな。我が責任をもって世界の修復者を引き受けた訳だ」
「で、死の王が出て来て更に混沌となった……」
「我は死の王なぞ恐れんが、お前は正体を知りたがっているのだな? ならば覚悟を持て。いかなる残酷な真実が待ち構えていようともな」
待てよ、死の王が彼だとしたら、コボルト族を救いに来ているのではないか? 今のところ、活動しているのはソドムだけだし。
だけど、それを虚飾の神に伝えたらどうなるだろうか? 彼は世界の修復者だ。コボルト族のみの繁栄を許すとは思えない。
表情でこちらの気持ちを察したのか彼は酷な事実を語る。
「たとえ、同じアダムの末裔でも敵対すれば容赦しないぞ。ウリエルも然りであろう?」
「さすがにねー。ベリアル相手だとほんきださないとむりだよー」
「では、大同盟は締結だな」
急な話で展開がついていけていない。それに五百年前に世界を劫火に包んだのなら今回だって同じだろう。
世界が滅ぶと言っているのと同じだ。
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