「蜂蜜のチーズ焼き、分けてよ」

「やー、これ、ウリエルのものだよ」

「まあ、そう言うと思っていたよ。風呂に入りなおすかあ」

「人はふべんだねー、垢をおとさなきゃいけないの？」

「まあ、風呂に入るのは悪い気分じゃないよ。リラックスして眠りも良くなるしね。天国にはお風呂はないのかい？」

「あるけど、入るひつようがないねー。天使は垢たまらないの」

「便利な肉体だ。完全生命ってとこかな。でも、出来ないこともあるんじゃない？」

「んー、まあ、あるねー。神様じゃないからねー」

「たとえば、不完全な世界しか創ることが出来ないとかね」

「…………ファルマコ？」

　ウリエルの表情が少し変わった。どうやら当たりらしい。

「今は良いよ。話さなくても。でも、いつか話して欲しい」

「ファルマコはいじわるだ」

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