第49話 謎めいた発言

 翌日、旅団より先に失礼し、学術都市に向かった。


「グノーシスと何かはなしたのー?」


 ウリエルが唐突に話しかけてくる。


「昨日、話したんじゃないの?」


「うーん、昨日ははなしていないよー」


「おかしいなあ」


 とりあえず、昨日の話を伝えておく。


 死の王の話になると少し雰囲気が違う様な。何か怖い。ヘラヘラしている様で眼が笑っていない感じがした。


「すこしおそかったねー」


「何が?」


「なんでもないよー」


 ウリエルは肝心なことを話さない。まあ、それはそれで良い。


「それよりグノーシスさんは何でウリエルさんと話さなかったんだろう?」


「せーじてきかけひきだよー」


「コボルト側のウリエルさんと接するにはそれなりの対価が必要ということ?」


「グノーシスはソドムとのつながりがあるからねー。ぶたいをよういするひつようがあるの」


「舞台?」


「行けばわかるよー」

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