第45話 お爺さんの正体とは?
でも、このお爺さんは博識なんだろう? 一般の人が知らない歴史を知っていそうだ。
「失礼ですが、本当にただの御老人ですか? 少々博識過ぎる気がするのですが」
「ほう、そいつは大した眼力だ。さすがアダムの末裔ってとこか」
瞬時で雰囲気が硬直する。焚火の音が爆ぜてから探る様に語る。
「御冗談を。アダムの末裔がこの世界にいる訳がないでしょう?」
「そうかあ。アッハッハッハ、そりゃ失礼した。荷台から懐かしい気配がしたもんでよ。ウリエルの友人だと思ったんでな」
老人はしてやったりと笑っていた。
「な……」
驚愕する。本当にこの老人何者だ? もう一度観察する。何も不自然なところがない。旅団で旅しているだけの老人にしか見えない。
いや、待て。旅団? 世界人口が少ない中で旅団を抱えている?
ソドムにとっては数百人の戦力でも大規模なのにこちらは旅団? 明らかにおかしくないか?
「あなたは一体……」
「大学都市の学長と言ったらお主は信じるかな?」
「と、と言うことはウリエルさんの……」
「旧い知り合いじゃよ。名をグノーシスと言う」
「し、失礼しました。まさか神代の方とは知らずに……」
「ええんじゃ。わしも久しくウリエルと話せそうじゃからのう。まあ、それは後のお楽しみじゃ。まずはあんちゃんの事情を訊くとしようかの」
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