第34話 テラリャンピンって何だ?
そこでウリエルが口を挟む。
「んーん、テラリャンピンでおねがいなの」
「テラリャンピン?」
「せんてんがいっちょうなの」
大祭司の顔色が変わった。困惑している。こっちも困惑している。何を考えているんだ? 一兆、そんな金ないよ。
「それに見合う対価はあるのですか?」
「負けたらファルマコがどれいになるの」
おい、どさくさに紛れて何とんでもないこと言っているんだ、このロリ天使は。
「失礼ですが、裕福な商人でも対価には程遠い」
「アダムのまつえいでも?」
大祭司の眼が見開く。ウリエルが変装を解いてしまった様子だ。
「アダムの末裔……我々の敵対する神の写し身ですな。滅多にお目にかかれないものが見れましたな。アダムの末裔を奴隷にしても?」
「いいよー」
何か勝手に話が進められていくんだけど。ていうか、奴隷になったら生きていく自信がないのだけど。
「良いでしょう。では、天上卓を!」
参加者は僕、ウリエル、大祭司、孫娘の四人で決まった。大祭司が賽を振って親が自分になった。初っ端から運が悪い。最初に親ということはオーラスで逆転の芽が摘まれる可能性が高い。
もしかしてこの大祭司わざとやったか? うーん、達人級なら出す目の調整なんて簡単に出来るしなあ。心の中でぼやいても始まらない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます