チューペットが食べたい
「アルパカさんが、チューペット食べたーいって言ってるよ」
自分がチューペットを食べ終わった小さなユウちゃんは、必死でお母さんに訴えています。アルパカの人形を3体持って。ユウちゃんが、この前おやつをアルパカの人形にあげようとしたときは、「アルパカは食べないから、ユウちゃんが食べなよ」と言われました。じゃあ、アルパカさんが食べたいことにすれば、ユウちゃんが食べられる! そう思ったのでした。
お母さんは、困ったような笑ったような顔で言いました。
「アルパカさんの、誰が食べたいの?」
「アルパカさんのねえ……」
さあ困りました。ユウちゃんは、「みんな」という言葉をど忘れしてしまったのです。とっさに出てきたのが、
「アルパカさんの、誰か」
お母さんは大笑いしました。ユウちゃんはふくれっ面です。ちょっと言葉を忘れただけで、笑うなんてひどいですもんね。
「もういいっ、お父さんに頼む」
ユウちゃんは怒って、お父さんのところへ行ってしまいました。
数分後、また同じことを繰り返したせいで、ぷっくりふくれて人形遊びを始めるユウちゃんの姿がありました。
(お題:アルパカの誰か 必須要素:チューペット )
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