第3話 ここはどこ?

 あれから、意識がなかった。


 「……ここは、どこだろうか……」


 少年は周りを見渡した。周りを見渡していくと、ここは平原だった。また、遠くに動物がいるとういうことはここの近くに川があるのだろう。


 少年の記憶は石レンガでできていた道まで記憶がなかった。自分がどうやって、ここまでたどり着いたのかはわからなかった。


 だがそんなことよりも、自分のお腹に手を当ててみる。


 あれからの空腹感がなかったのだ。何かを食べたわけではない。そんな、不可解な現象に驚きを隠せなかった自分がいた。


 いや、樹木の中に一人で立っている、とういうのもいささか不可解な現象だと今更ながら、気づいたが、考えるのも億劫なので、思考をこの辺にした。


 少年は細かくに周りを観察する。


 平原と言っても、木々が生い茂っており、前の樹木に囲まれた世界とは大違いと実感された。また、動物がたむろしているとういう事実も見られる。


 自分の姿を見渡していたが、相変わらず、服を着ぬまま、生まれたての姿になっている。ここなら、何かを身につかれるだろうと思い、早速、木々に行く。


 服の見繕いなど、未経験なので、適当に小さな葉っぱを束にし、木に垂れ下がっている、ロープなどで縛って自分の腰に巻いた。


 こんな自分でも羞恥心が存在する、……と改めて実感させられ、下半身を覆い隠すような姿になる。


 今は特にお腹が空いていないが、万が一の非常時のときにも、食物を用意する必要がある。なので、適当に木々から果実などを取ろうと行動に移した。


 入れ物がないので、それも、周りの木の葉っぱやロープを使って、そこまで大きくはない、手軽サイズな入れ物を作った。足手まといを考慮して、この大きさが限界だったのである。


 その手軽サイズの入れ物にいろんな果実を入れた。もちろん、味見をするのはためらったが、万が一の毒があるのを確認したいため、味見をすることにした。


 果実の中に毒などを食べてしまったら、そこで、自分の生命は終わるのだろう、気軽な考えで行った。


 運良く、果実の中に毒が含まれていなかった。樹木の中に照らす道やら、どうやらまだ、運は自分に傾いているらしい。それが、自分にとってありがたかった。


 準備満タンになったところ、平原の中に長居するわけにもいかないので、とりあえず、周りを様子見しながら、進むことにした。


 樹木に囲まれた世界と違く、周りが見渡せるのも唯一の救いなのかもしれない。しばらく、歩いた。


 そこで、少年は何かを見つけた。


 

 










 

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