第45話 下の子くんがいじめられているらしい

 上の子くんがいてくれて助かりました。下の子くん、いじめられているらしいです。今朝先生にわれながら明確で簡潔だと思えるお手紙を書いてみました。文章書くの得意で良かったです。

 なんか、去年からみんなに仲間はずれにされてるらしいんだよね。去年はさ、参観も懇談も軒並み中止になってたから、わたしも学校のことをイマイチ把握できてなくてね。去年も下の子くんが一度、「仲良くしてくれるお友だちがいない。Aさんがいじめてくる」って言って泣きながら帰ってきたりしていたんですよ。確かそのときも先生にお手紙を書いて、学校側で気にかけてもらっていたはずなんですけど、去年の先生はなにやら以前に学級崩壊を起こしたことがあるポンコツらしくって、あんまり期待してなかったんです。そのときはさ、いじめかどうかがわたしには判断つかなかったので、「下の子くんが自分から話しかけてみたら、みんな遊んでくれるかもしれないよ、ちょっとだけがんばってみ。どうせ来年になったらクラス変わるから、ずっと同じじゃないよ」って下の子くんに言ったんです。そしたらこれだよ。

 なんかね、A子ちゃんが上の子くんに言ったんだって、「自分は下の子くんをいじめている」っつって。

 今朝それを上の子くんから聞いて、はいアウトー。ってなって、慌てて先生に丁寧な手紙を書きました。今年の先生はどんな先生なんでしょう。まだ全然情報が入らないし、家庭訪問も懇談会もまだなのに、はじめましてがこの話題って……。

 しっかしそのA子ちゃんも、なんでわざわざうちの上の子くんにそんなカミングアウトをしたのでしょうか。阿呆なのかしら。どんな理由があってもわたしは許さんよ。まあ先生がどんな対応をするかにかかっておりますなー。


 上の子くんの学年はみーんな仲好しなんですよ。だいたい120人ちょっとくらいいるはずなんですけど、あの人らはクラスの枠を超えてみーんな仲良しなんです。上の子くん自身が学年イチの問題児なので、わたしはどちらかといえば下よりも上の子くんのほうを心配していたんですが、彼の周りの人たちは包容力のかたまりみたいな子たちしかいなくって、必ず誰かしらが上の子くんのことを気にかけてくれたり、面倒をみてくれたりしてくれてるんです。本当にありがたい限りです。おかげで上の子くんは友だちたくさんです。

 下の子くんはもともと内弁慶なので、質の良いエサなのかもしれませんねえ。家が近所の別クラスの男の子ひとりだけが仲良くしてくれるらしいです。

 わたしも義務教育期間中ほぼずっと仲間はずれで過ごしたので、今を放置すると今後どうなるのかをよく知ってます。だからいくら女の子だろうが子どもだろうが阿呆だろうが、「いじめている」と公言した以上はわたしは許さん。今年はまともな先生だといいなあ。今年は校長先生も変わってしまったので、どうなることやらですが。

 あーあ、朝から腹立たしい。今日は病院行くのでてくてく歩きながらこころを落ち着けようと思います。まぁーるく収まってくれますようにー!!

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