第15話 原点に勝るものなしと思うんですよね
あの頃に戻りたいな〜って思うことあります?
わたしはあります、いくつか。そのなかでもですね、今は高校生のときの、友人の家で漫画読み漁ってるときに戻りたいのです。
わたしはアニメスキーなので、いつもいくつかのアニメ観てんですけど、近年ちらほらと懐かしいのもやってんですよね。そのなかでもわたしが今思いっきり釣り上げられてんのが、わたしが大体高校生くらいのときに読んでた漫画の『シャーマンキング』と『最遊記』です。
というわけで今回はちょっとマニアックな話です。
『シャーマンキング』は、なんか、幽霊と一緒に戦って王様を目指すやつです。説明ざっくりしすぎですけど、まあ大体合ってると思う。
昔もアニメやってたんですけど、今は全話まるまる作り直して新しく連載しているんですよ。多分1年まるごと連載してくれるのではないかと思ってます。
最近のアニメはほとんどが13話とか25話くらいで区切ったり終わっちゃったりするので、ぶっ続けで1年観れるかもしれないのは凄いことだと思ってます。内容がすんごいスピードで進んでいくので情緒もへったくれもなくて不満がないこともないんですけど、それでも製作陣の愛が見て取れるので毎週幸せです。
なんかね、ちゃんと原作に沿ってくれてるのが嬉しいんですよね。昔やってたアニメは途中から「アンタ一体どこに進むつもりなのよオオオオオ!!」って絶叫したいくらいにアニメオリジナルな展開に突き進んだので、不思議なものに仕上がっていたんですよねえ。
声優さんがほとんど変わらないのも、変わったとしても前のアニメのイメージを崩さないようにしてくれているのも、作画がきれいなのも嬉しいですし、主題歌も抵抗が少ないように丁寧に進化させてくれてるのも愛を感じます。『シャーマンキング』の主題歌といえばこの人! ってのがあるんですけど、人選とかタイミングとかを相当気を使って変えていくというか、まさに進化させているんだなあと感じるんですよ。まあ、あんまり懇切丁寧に書いてもマニアックなだけで伝わらないと思うので、ふんわり「へーえ」って思っててもらえたらそれで大丈夫です。お伝えしたいメインはここじゃないですからね。
『最遊記』は、中国の古典をもとにしたイケメンばっかり出てくる内容もなかなかにひでぇけどめちゃくちゃカッコイイ話です。
多分来年にアニメシリーズの新作が出るので、その前座としてひとつ前のシリーズを出しているんではないかと思っています。
原作者の方がえらいこっちゃなご病気でいらして、なかなか漫画は進んでないかと思うんですけど、それでもアニメシリーズが新しく作られるのはファンとして土下座で感謝したいところなんですよねえ。笑
原作の絵柄が独特すぎて初期のアニメでは顔面崩壊しがちでしたが、こちらも愛が凄いのでシリーズを重ねるごとに作画が麗しくなっていくのがたまらんです。毎週幸せです。声優さんも20年変わらないですからね。凄いなって思います。新シリーズが楽しみです。
そんでさ! この両方がですね、外伝が人気なんですよ。番外編ですね、ストーリーからちょっと外れた過去のことを描いている部分があるんですけど、今アニメでちょーうどどっちもその外伝をやってるんです。
わたしはさっき昼にインスタント塩ラーメン食べながら両方観てぼたぼた涙を流しておりまして、そんで思ったんですよ。
ああ〜これ、原作を初めて読んだときの一瞬に戻りないなあ。って。
それが友人宅でしたね。わたし本は人に買わせて読みに行くジャイアン的スタンスだったんですが、確かどっちも友人が既に持ってたやつだったかな。
クローゼットがまるごと本棚になってる友人の部屋で、友人の本を借りて読みながら号泣したんですよね。
なんかさ、自分って中身変わってないつもりでも、実際は歳を取りながら変わっていくじゃないですか。わたしもね、20年前と同じ感覚はもう持ち合わせてないわけですよ。
わたしはこれらの外伝を読んだときの衝撃なら確かに覚えてますけど、でもそれと同じ衝撃をもう一度くらえるかって言ったらそんなことはなくて、なんっちゅうかこう、ふた口め、み口め、なんですよね。
ひと口めのしっかり味わったときのあのガツンとやられたような衝撃は、もう味わえないんですよ。
それは、わたしがまだ若かったときの脳みそだったからこそ、よりダイレクトに吸収したってのもあると思ってるんです。どーっぷーん! って崖からダイビングして水の中に突っ込んでったみたいな感じ。伝わりますかね。カクヨムでなら伝わると信じてるんですが。笑
わたしはあの感覚が好きで物語に傾倒しているといっても過言ではないんですよね。もう一度味わいたいなあって思うのです。大好きなプリンの一口めみたいに。
上っ面だけのストーリーをなぞるものにはあんまりそこまでの魅力を感じなくて、「生きるってどういうことか」っていうのを言外に教えてくれるようなものが好きです。
ジブリ映画の三層構造みたいなやつですね。見る人の年代やなにかによって感じ取るものが違うけど伝えたいひとつの根幹は必ず共通して伝わるというか、ストーリーとは別のところで伝えたいことがあるんだってことがちゃんと読み取れるというか、人としての深さ、ものの考え方、そういうのに共感できるものが好きなんですよ。だからこそこの2作は大好きですし、わたしと同じ趣味の人にはオススメしたいです。長いので安易には勧められませんが。笑
戻りたいときってありますか? もしくは、皆さんにとっての「創作物のこういうところがたまらーん!」 みたいなものってどんなところなんでしょうか。
わたしは自分もこういう、深ーい井戸みたいなやつが書きたいなあって思ってます。井戸のなかの水が澄んでるか濁ってるか涸れてるかもわたしの裁量次第じゃないですか。興奮します。
そうして誰かひとりでも覗き込んでその井戸の底に突き落とせたら「よっしゃ!」と思います。やべえやつですね。笑
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます