第8話 そこに至った経緯はわりと普通
添削をするようになったきっかけが気になる、ときひらさんにコメントをいただいたので、せっかくだからエッセイのネタにつらつら書いてみよっかなあって思います。
今までのエッセイのなかでもちらほら書いてたりするんですけど、全部を探すのはおそらく至難の技だと思うので、まとめて書いちゃいますね。
すでにご存じのかたには何度もすみません。笑
えっとね、まずわたし、高校生のときに「作家になりたい!」って夢があったんですよ。そんで、2年生になったら進路指導が始まるじゃない、まあ学校によって違うかもしれんけど、わたしが通っていた高校では2年生の春に文系と理系で分かれたら、そっから進路指導が始まったんですよ。
わたしの担任は現代文の先生でして、こりゃはなしが早いぜ、いろいろアドバイスもらえたらいいな〜とか思いながら
「わたし作家になりたいにゃ」
って言ったんです。そしたら先生にね、ボロクソに言い返されたんですよね。笑
おまえ程度のやつなら世の中腐るほどいるとか、他に抜きん出るほどの強みもないだろとか、人生経験ないんだからどうせ同年代の主人公しか書けまいとか、そもそもほとんどの座学で授業聞かずにこそこそ書きもんばっかしてるおまえが大学行けるほどの頭があると思うなよとか、それに伴って他の先生たちからすげえクレーム入ってんだとか、現実見ろばかたれ! とか、ま〜ボロクソ。笑
読んだことないくせにー! とか思う一方で、図星だなと感じている自分もおりまして、そこでわたしは考えたのです。
わたしに圧倒的に足りないのは経験に違いない。そしたらその経験、知識で補おう! と。諦めるという選択肢がそのときにはなかったんですね〜。笑
そこでわたしは、自分に足りないものを補うために心理学と文章の勉強を始めました。学校のテストは教科書丸暗記タイプでしたから、数学以外はなんとかなったので相変わらず気にしませんでした。学年一桁台をギリギリキープしてればそれでよし。
で、公立図書館に毎週末のように通い詰めまして、心理学って書いてある棚の、背表紙になんたら心理学って書いてある本を、種類関係なく左上からぜーんぶ読むことにしたんですね〜。そしたら老若男女いろんな人のものの考え方とか行動とかわかるようになるに違いないと思ったんです。情けないことに中身は今まったく覚えておりません。面白かったってことなら覚えてます。
それと並行して、文章の勉強も始めました。これは本当にたまたま、まさに運命の出会いだったんですけど、いつも遊びに行くお店のなかで、古本の叩き売りみたいなことをしていたんですよね〜。そこで出会いました、わたしがいつも教科書だと言っている、『プロ作家養成塾』って本。
これね、泣きながら読みました。辛辣で。笑
当時のわたしには、まあ今もなんですけど、全力で痛いとこ突かれて槍でグリグリ刺されながらダメ出しされてるみたいな気持ちになるんですよ。痛い……いたい……!! とか思いつつ、本当に泣きながら読みました。教科書にもやったことないのに、蛍光マーカーで線引いてるんですよね。そんくらい真面目に読みました。
天狗の鼻っぱしらをバキッとやられた瞬間でしたね〜。笑
でもそれくらい、ほんとにこの一冊読めばものすごく成長するすげえ本なんですよ。
それから今まで、躓くたびにその本に泣きながら助けられ、いつしかカクヨムさんに登録し、そしてゆうすけさんがこころさんにわたしのことを紹介してくださるのです。「なんか似てる気がする」っつって。笑
わたしはこころさんのことが大好きになりまして、その時からもう公募に挑戦されていると言っておられたので、応援しておったのです。わたしはほら、「プロは目指すところとなーんか違うな」と思って目指すのをやめていたので。でもプロになりたいその気持ちはよく知っていますからさ。
そんで、こころさんが書いておられた『ポストとハトと流星群』ですよ。
前からずっと薄々思っていたんです。「このひとすごく面白いのに、なんて勿体ないんだ……!」と。あまりにも失礼極まりない。笑
んで、どうにも気になって気になってしょうがないので、わたしはカクヨムさんにいらっしゃる、恐らくは『プロ作家養成塾』の作者さんと同一であろうと思われるコラムを書かれている方、をこころさんにご紹介しました。ちなみにわたしはあまりにも恐れ多すぎて話しかけに行くことができません。笑
そしたらこころさんもそのコラムにかなりの打撃を食らったらしく、それからなんやかんやあって、そのこころさんの『ポストとハトと流星群』をそのコラムの作家さんと二人がかりで添削させてもらえることになったんですよ。
添削のプロのやり方を誰よりも間近で見まして、わたしは衝撃とか感動とかなんかいろんなもんをスコーン! っと食らいました。絶対にあんな……あそこまでと同じようには、わたしにはできない。でもやり方はわかった。そして自分がそこまでトンチンカンでもなかったこともわかった。
「文章ってものに対して、こんな関わり方もできるんだ」っていう新しい発見でしたね。
んで、コメント欄で大々的にやっていたもんですから、いろんな方が見ておられたんでしょうね。「自分のも見てもらいたい」ってお声がけくださった方々が、ちょこっとずついらしたんですよ。
そんで、わたしなりになんとかお手伝いできたなら〜と思ってお引き受けしていくうちに、気づいたら今こんなことになっている次第です。
わたしは高校のときの担任に今言いたい。
「強み見つけたったでええ!!」と。15年くらいかかったけど。笑
なんかそんな感じでーす!
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