第4話 変

「大丈夫かい?」ウンコロガシは僕に聞いた。


「ごめん、ちょっと昔のことを思い出してイライラしてしまった。


そういえば奈緒は既に結婚してたよ。


今から僕がどうこうしよとしても無理だね」と、僕は笑顔を取り繕った。


「僕は確率を極限まで上げることが出来るんだよ。つまり、君が奈緒ちゃんに清水先輩と離婚して、君と結婚するようにお願いすればいい。僕が成功する確率を上げておくからね」


ウンコロガシは自信満々に言った。


僕は果たして確率を上げるにしてもこんな無茶なことが出来るのか疑問だったが、まずは奈緒と会うことにした。


もちろんウンコロガシの力のおかげで会うこと自体は問題なく出来た。


久しぶりに奈緒と過ごす時間は幸せだった。


というか女性と2人でご飯を食べること自体かなり久しぶりだった。


人妻になった奈緒は学生時代にも増して更に綺麗になっていた。


ウンコロガシにはすぐにでもプロポーズするように言われたが、まだそこまで勇気はない。


しかし、もっと奈緒と親密になりたい気持ちは大きくなって来ていた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る