8回目01

 ここは何処だ私は誰だ・・・?




 というのは冗談で、まじか○プリか。




 二回連続、一日持たなかった。




 七回目の時テトラと話し合って、そこからの記憶がない。




 名前を思い浮かべた瞬間、凄まじい悪寒がした。




 何かされたか分からないが、骨の髄まで恐怖が染み渡っている、そんな感じだ




 よしこれからのことを考えよう。




 ポジティブシンキング、ポジシンだ。




 確か最後の時、『最初の世界に送ってやろう』とかいっていたような。




 所々記憶の欠落が見られるが気のせいだと思いたい。




 とりあえず整理しよう。




 現状分かっていることを、俺は英雄ギルドにいく前に洗い出すことにした。




 まずはステータスだ。




 名前:ブータン




 職業:無職




 称号:ピッグル・ビー・バック




 レベル:1




 筋力:3




 敏捷:1




 体力:2




 知力:8




 魅力:-100




 生存人数(18/20)




 貢献度1(8位)




 スキル




 初級土魔法(熟練度65)




 中級土魔法(熟練度42)




 初級建築(熟練度84)




 中級建築(熟練度51)




 上級建築(熟練度15)




 世界「フィラ」の知識(レベル1)




 世界「アイラ」の知識(レベル3)




 世界「オラク」の知識(レベル1)




 世界「ヘブンデール」の知識(レベル0)




 世界「アルカナ」の知識(レベル6)




 固有能力




 ?????






 とりあえずこんな感じだ。やはりステータスは持ち越しだ。称号からも分かる通り、何というか、俺は豚じゃねーとか、ター○ネーターかよとかはひとまず置いといて、世界を戻って来たらステータスもリセットされるかと思ったら、大丈夫だったので藤井○ばりにホットした。




 知力や熟練度が高いのは、魔法を駆使して家を建てたりしたからだ。他が変わってないのは泣けてくる。




 変わった点は世界の知識の表示だ。前まではこれは無かった。意図的に隠されていたか知らないが、これで分かりやすくなった。




 おそらく『アイラ』の知識が高いのは、本を買って勉強したからだ。逆に『フィラ」は十年もいたのに子供が知っている知識すら禄に知らない。ヘブンデールはおそらく5回目の世界。すぐに死んだので何も分からない。




 そして何故か知らない知識まで知っている『アルカナ』。怖い、怖すぎる。




 国の数=難易度で考えると、『フィラ』は四つ。『アイラ』は六つ。『オラク』は八つ。『アルカナ』は二十一。ヘブンテールはおそらくもっと多いだろう。




 今回、世界を『フィラ』と仮定すると一番難易度が低い世界。




 まずはこの世界の知識を深めることが大切だと俺は思った。最低でもアイラと同じレベル3ぐらいには。




 おそらくレベル1は小学生ぐらいの知識で3で一般的な知識なのだろう。




 小学5年生より賢くはないけれど。




 そして6は・・・・・・。




 ぶるぶると俺は首を振るう。




 ひとまず行くか英雄ギルドへ。




 何にしてもこの世界の情報が欲しかった。










 そしてやってきました英雄ギルド。扉の持つ手が震える。




 運命の瞬間だ。




 大丈夫だ。やれる。行くんだブーーー。




 そして扉を開いた。




 中にいたのはコルナだった。




 ここまでは一回目~七回目と同じ。




「ようこそ英雄ギルドへ。ご用件は何でしょうか」




 ごくりと喉を鳴らす。




「おっ、おらブータンというだ。多分異世界から来ただ」




 言った。言ってシマウマ。




 時間が長く感じた。ほんの数秒なのに数分ぐらいの体感だ。




「私は英雄ギルドの受付のコルナです。ようこそ世界『フィラ』へ」




 イージーモードが確定した瞬間だった。




 一通り話しを聞き終わり、英雄ギルドを出る。




 話の内容は毎回毎回同じだ。記憶を持っているかもとコルナのことを警戒していたが、変わった様子はなかった。




 そして、もう一人の人物。




「サーヤに、お金くだしゃい」




 今お金を懇願されているサーヤにも記憶があるようには見えない。やっぱり二回目の時と比べると若干ふっくらしているように見える。




 それでもやせ細ってはいるが。




「おっ、おらに任せるだ。とりあえず飯に行くだよ」




 このイベントも何回も繰り返しているので馴れたものだった。










 飯を食い終わって、サヤにお金を渡し、明日から家を改造する約束を取り付け、ひとまず今日は宿に泊まる事にした。




 サヤの家に泊まることも考えたが、もう少し今回の計画を考えたかったためやめておいた。




 相変わらずの酷い臭いだ。




 鼻がひん曲がりそうだが、意識を計画の方に持って行く。




 確か『オラク』の世界には、二階堂はいないとサヤは言っていた。




 最終決戦前に何らかの要因で亡くなったか、はたまたお助けキャラで、『フィラ』以外来ないのか。




 それはまだ分からないが、少なくてもこの世界には五年後に来ることは確定している。




 まずは一年後のあずさの生存だ。『アイラ』や『オラク』ではコルナが敵となり、その策にまんまと俺ははまった。




 今回はイージーなのでそんなことは起こらないと思うが、一回目の時もあずさはサマンサの森に一人で行き死んでいる。




 今回の条件はそれを止めれば成功になるのか、それともまたブラッディーベアが絡んでくるのか。




 色々と考えているうちに俺は眠ってしまった。




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