2回目02
名前:ブータン
種族:オーク人間
レベル1
職業:腐れニート
称号:出戻りの屑
ステータス
筋力:1
敏捷:1
体力:1
知力:1
魅力:-100
生存人数:18/20
貢献:-500(18位)
色々つっこみどころ満載なのだが。
まず前回と変わった点がある。
名前と種族と職業と称号と魅力と貢献だ。
舌が空回りしそうだ。というかステータス以外全部変わってやがる。アップチューンじゃなくてデチューンに。
まず、俺の名前はブータンではない。サヤがかってにつけた愛称だ。一回目の時は省略した。
俺の名前は何かって、ふっ聞いて驚け。
俺の・名前・は。えっ聞きたくない。さいですか。職業と種族は、前回も似たようなもので、種族はBBM(ブサイク・豚・モブ)男、職業、自宅警備員だったので、良くはないがまぁいいとして、称号はあかん、絶対上から見てるだろう。見た瞬間、上手いなぁ~とは思ったけど。確かに屑ですけど。見せたらあかん奴だ。俺が出戻りだと分かれば何をさせられるか分からない。平和に食っちゃ寝が一番だ、うんうん。こういう発想が屑的だがそれはまぁいいとして、魅力はリセットされてホッとする。、前回の最後、-1億の俺としてはしょっぱなからつむとこだった。マイナスでホッとするなんんて感覚が麻痺しているのだろう。ほんとに嬉しかった。貢献はおそらく持ち越しだ。リセットしろよと思うが仕方がない。
相対して強くてニューゲームならぬ、弱くてニューゲームだこりゃ。なんてクソゲーだ。って、レベル上げしてないから当然か。
しかし、何千回もデイリークエストしたマスターデイリストの俺は知っている。ステータスより前は隠すことが可能なのだ。
「えっえと、きょ今日きたばっかりで、おっおらのステータスはこっこんな感じなんだな」
おにぎりでも食ったのか.ちなみに服装は白のタンクトップではないぞ。灰色のスエットだ。
「えーと、ブータン様ですね。異世界人にしては珍しい名前ですね。確認しますので少々お待ちください」
何故だぁ~、何で名前が隠れない。ちゃんと仕事しろよ運営。面白がってやっているのは分かっているが酷すぎる。
コルナさんも若干引きつった笑いで、フォローしていたし、これからのことを思うと最悪だ。
おそらく各所に通信して確認をとり、同期で初めての発見報酬と初クエストとして十年前しか持ったことがない金貨を手にすることだろう。
今から何に使おうかわくわくするぜ。
数十分ほどで帰ってきたコルナの手には銀貨数枚。
えっ。少なくない。それでも多いんだけでも。もしかして俺以外にも出戻りがいて推理一が当たっていた。
それなら納得できた。したくはないけど仕方がない。
俺の勘が外れていたんだろう。
しかし、コルナの顔は困惑気味だ。一体どういうことなんだ。
「本部にいる巫女様から確認がとれ、各所に確認をとってみた所、初発見として金貨一枚を渡す予定だったのですが、巫女様のお告げで(「今回の初発見報酬は無しとする」)と言われましたので、初クエスト報酬のみとなります」
まっまさか思考を呼んだとか。すいません神様仏様、俺が悪かったです。五大倒置しますからなにとぞ金貨をお恵みください。
そう願ってももう遅く、銀貨数枚を持って。ギルドを後にした。
扉を開けた瞬間、俺は下を見ずに視線を上に向けてダッシュする。
「・・・・・・あっ」
そんなか細い声が聞こえたが、振り切って、精一杯走る。声をかけてきた人物は分かっていた。
サヤだ。前回はお金を上げてしまって、何年もの間搾取されてきた。今回はそうはならない。前回の失敗から学習したのだよ。
百メートル三十秒の足で息も絶え絶えに宿屋に着いた。どうやら振り切ったようだ。
この日の夕食はおいしかった。まだそんなに嫌われていなく、余所者が入ってきたという視線で、奮発してステーキを注文しお酒も安いぶどう酒じゃなくエールだ。
むひょ~~~最高だぜ。
気分は上々で、程良く酔いが回り、馬小屋とは比べものにならないぐらい、極上のベットで、眠りについた。
翌日
サヤは
死んでいた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます