第133話

――陰陽会岡山支部


ここに配属され早2年

ようやくD-まで昇格した


というのに隣のこいつは既にD+正直パトロール中にどれだけ怪異と出会うか?という運による要素は大きいが同期にこれだけ差を付けられると悔しい


しかも本人があんまりランクを気にしてないのが更にムカつく


杉山「お前今日どこの担当?」


武本「…?北部だけど?昨日のミーティングで言ってただろ?」


杉山「一々そんなの聞いてねぇっつーの!つか明日暇か、飯行かね?」


武本「すまんな、無理。今日終わったらあっち行くから」


あっちというのは広島の事で、広島支部配属になった花村に毎週のように会いに行っている

というのも3年の時から付き合い始めたらしく、まぁそんな感じはしてたから驚きは無かったけど


杉山「おいおい!毎週じゃねぇか、どうせ今年から休日出勤始まるんだからいいだろ!」


武本「だからこそだろ!!華ちゃんに会える時間が減るんだから…」


武本の雰囲気は1年の頃からするとかなり柔らかくなった、が!花村にデレデレ過ぎて正直気持ち悪い

呼び方は華ちゃんに宗くん…………


先輩「期待の新人くん達は仲が良いねぇ」


杉山「おざーす!仲良くなんかねぇすよ」


先輩「で?なんだっけ?一々そんなの聞いてない?だっけ?」


バッチリ聞かれていたらしく30分に渡る説教を食らった


武本「なんで俺まで…」


杉山「災難だったな!そろそろ情報交換しときたかったんだよ、黒川も来るって言ってたし」


武本「ホントか?なら華ちゃんには来てもらう事にしようか…」


結局会うのかよ!!

それなら最初からこっち来てもらっとけばええんちゃうん??

まぁ、いいけど


そんなこんなで土曜日がやってきた

昼間は黒川が休日出勤だったので夜集合になった

場所は岡山駅のとある居酒屋


杉山「予約してた杉山ですけど」


店員「お連れ様、先にこられてます!こちらへどうぞ!!」


予約の時間の20分前に着いたのにもう来てる奴がいんのか…

指定された個室へ向かうと


武本「早かったな」


花村「久しぶり…」


リア充滅び…違った、武本夫婦がいた

なんとまぁそこそこ広い個室の中でピッタリと引っ付いているではありませんか

ここだけ気温高くない?


杉山「花村は久しいな、てかお前ら早過ぎない?」


武本「デートしてたんだけどキリがいい所で切り上げて来たらこの時間だったんだよ、俺らも来たのついさっきだし」


先に始めとく訳にも行かずスマホを眺めながら待った


予約の18時まであと5分という所でようやくやって来た


黒川「うぃー!お疲れ、お疲れ!って、花村もいんじゃん!!うぇーい!」


相変わらずだなこいつは…と、あれ?もう1人入ってきた?


桜井「よっ!」


杉山「桜井まで来たんか!」


黒川「へへっ!聞いたら来れるって言うからよ!サプライズ」


桜井「ちょ!お前っ、言ってなかったのかよ!!店の人が困るだろ」


なんかこいつらもイチャついてんな…

俺だけ居た堪れなくね?

おかしくね?


そんなこんなで情報交換もとい飲み会が始まった

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