第99話
末永「アニキっ!!」
上下&右前「先輩っ!!」
末永&上下&右前「俺らを弟子にしてくださいっ!!」
Oh…
予想外の展開に言葉が出なかった
「いや、まて。なんでそうなる」
末永「昨日のアニキの強さに惚れたっ!!俺はアニキみたいになりてぇ」
訳が分からんしそのアニキってのやめろ
背中がぞわぞわする
「俺は弟子なんか取れる身じゃねぇ、自分の事で手一杯だ。それに…」
クラスメイトを傷付けたお前らはあんま好きにはなれない
黒川「うはっ!おもしれぇじゃん、アニキー!!」
丁度登校してきた黒川が面白がって近付いてくる
右前「んだおめぇ」
上下「馴れ馴れしいな」
末永「おめぇはアニキのなんなんだ」
ガン付けながら黒川に絡む三馬鹿(名前を呼ぶのも面倒くさい)
「なんでお前らはそう偉そうなんだよ!年上には敬語を使え!!」
俺が言うのはあれかもしれないが流石に酷すぎる
三馬鹿「うっす!アニキ(先輩)!!」
杉山「お、いいね!師匠っぽいじゃん」
杉山も煽ってくる
「うるせぇ!うるせぇ!」
三馬鹿は何も言わずガンを飛ばす
こいつら一体何がしたいんだよ!
「お前らの師匠になる気はねぇ。俺が暇な時ならたまには特訓付けてもいい」
末永「アニキっ!!」
「でもその前にお前らやる事あるだろ?ケジメが付けられない奴に教える事なんかねぇ」
それだけ言って1年の教室へと帰らせた
後日、中村から三馬鹿が謝りにきた事を教えて貰った
金曜の陰陽術の授業の時も2年の言うことを聞くようになったらしい(何故か黒川と杉山には反発するらしいけど…)
それなら少しくらい、
たまには、
ちょっとだけ、
特訓に付き合ってもいいかな?
そう思う俺って甘いんだろうか?
そんな事より俺は今とんでもない問題を抱えていた
2年になってから、正確には全国大会から帰ってきてから陰陽術の授業がなくなった
さらには放課後の特訓も禁止となった
理由は教えて貰えなかった
それだけならまぁいい、特訓は禁止となったのに黒川と杉山は授業が終わると居なくなるのだ
簡単に言えば暇なのだ
霊力センサーがあるんだからバレないように後をつければいい
でも友達にそんな事はしたくない
あまりにも暇すぎると色々と考えてしまう…
俺の兼ねてからの目標は青春を謳歌する事だった、その為には学校を退学になる訳にいかなかった
だから俺は強くなった
俺は恋をした
色んな事はあったが試練として鬼龍院を倒さないといけなくなった
だから俺はもっと強くなった
気付けば俺は1年にして校内選抜大会で準決勝まで行くほど強くなっていた
それなりの強さを手に入れた、しかも霊力も中級レベルまで増えた
このまま行けば卒業後も陰陽師として活動出来るだろう
青春を謳歌するという目標も気付けば達成していた
去年までの俺なら禁止されたとしても1人で放課後は特訓していただろう
なのに今はそんな気も起きない
現状に満足している
気付けば俺は目標を失っていた…
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