全国大会編

第72話

あの日以来俺は2人の女子生徒やっかいものに付き纏われている


中村「まーくん帰るの?途中まで一緒に行こ!」


1人は中村

いつの間にそんなに距離が縮んだの??

俺たちそんな仲良かったっけ?

てかまーくん呼びやめて!?


やたらと話し掛けてくるし距離感が近い

なんか色々柔らかいし、いい匂いもするしほんとやめて欲しい…


黒川「オマエッ!オマエッ!オマエッ!」


おいおい黒川、お前まで怪異化したのか?

日本語喋れよ、ハッハッハッ!!


ピコン


Vineの通知音が鳴る


藤原「デレデレすんな。タコ」


おかしい

何故俺が責められているのだろうか

それにデレデレしたからって俺別に悪くないよね?おかしくないですか?


そんなカオスな教室にもう1人の女子生徒やっかいものがやって来る


篠原「おーい!阿部くんバトルしようぜ!」


そんなポ〇モントレーナーじゃあるまいし

だれがバトルなんかするかっ!!

篠原先輩は何を思ったか毎日教室へやって来てはバトルの申し込みをしてくる

俺はジ〇リーダーじゃねぇんだよ


せっかく平和な日々が戻ってきたと思ったのに…


杉山「モテモテじゃん」


「変わるか?」


杉山「無理」


「ですよね」


杉山「でも実際バトルくらいすればいんじゃね?何がそんな嫌なの」


「だって相手は校内代表だぞ?そんな相手とバトルなんてしたっていい事ねぇよ」


もし勝ったりなんかしたら面倒くさそうだし


杉山「そお?色々学べそうじゃろ。戦闘スタイルも近ぇし」


戦闘スタイルが近いと言っても接近戦が多いってだけで全然違う

篠原先輩が使うのはガチモンの武術だ

しかもかなり精錬されてる

対して俺が使うのは1ヶ月で無理矢理詰め込んだ実戦重視の技術だ

接近戦が多いのもその方が勝率が高いってだけで本来、俺のスタイルはオールラウンダーなのだ

もし篠原先輩と戦うなら中遠距離で完封する戦い方になる


「いや、別にいいかな…」


実際は軽く戦うくらいなら別にいいし

興味がないと言ったら嘘になる


ただ目先、もっと大事な物がある

この学校春休みがない代わりに冬休みが長い

12月の半ばくらいから1ヶ月休みなのだ

その間の12月25日から1月10日くらいまでは一時帰宅が許される

ただこれも夏休みと同じくテストで赤点を取らなかった者のみ

とは言え流石に年末年始なので赤点を取った者でも12月30日から1月2日までは帰宅が可能らしい


ある程度の事は夏休み中に予習していたとは言え1ヶ月以上授業を受けてないのはかなり痛い

今回も3教科だけとは言え夏休み明けから1年修了までが範囲となる為かなり多い

いくらテストまで1ヶ月あるからって油断は出来ない

バカーズ(黒川、杉山)の世話もしないといけないしな…


そんなこんなで色々あり過ぎて篠原先輩の相手をしている暇がないのである

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