3年後、小惑星が地球に落ちる。
人類滅亡のタイムリミットが迫る中、ヒロインの美波は進路の都合で別れた、元恋人の瑛太に会いにいく。
あと3年、あなたの側にいられたら。あなたを愛し、あなたに愛されていたら。――この世の終わりなんて何も怖くない。
きっと、美波はそんなことを考えていたのではないかと思う。けれど、瑛太には既に新しい彼女がいるのだった。
美しい言葉で書かれた、どうしようもなく切ない物語です。
とはいえ、不思議と読んで憂鬱になることはありません。世界が滅ぶ寸前にも、ままならない恋をしている彼らに希望さえ感じます。
特に第6話がお勧めなので、ぜひ読んでみてください。互いの切実な想いに、ぎゅっと胸を掴まれるはずです。私は気づいたら星を連打していました。
二人がどのような世界の終わりを迎えるのか。これからも見守っていきたいと思います。