第12話

「……特に変化はないな」



歩がそう言う。



その表情はひどく残念そうに見えて、あたしは思わず笑ってしまった。



「そんな簡単にはいかないでしょ」



「それはそうかもしれないけどさぁ」



歩はそう言い、またベッドに寝転んでしまった。



そしてそのまま目を閉じる。



やっぱり自分の部屋って落ち着くよね。



あたしは歩の寝顔を見つめて、そう思ったのだった。

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