第3話 どうやら私は契約して○○幼女になっていたらしい。

「…………」


 私は今、非常に困惑している。


「…………」


 寧ろ混乱していると言っても過言ではない。


「…………」


 私は今、台座に鎮座している。


「…………」


 そう、鎮座しているのだ。


「…………」


 周りは磨かれた大理石のようで私自身も自分の姿がよく見える。


「…………」


 よく見えるのだ。


「…………」


 そして、私の頭の中には何故だか知らないが、この世界にあっては強力過ぎる兵器、つまり銃関連の物が種類事にまるでムービー写真のように次々と現れては過ぎ去って行く。


「…………」


 そして、過ぎ去って往く銃の形が磨かれた大理石の壁に映し出されてはまた形を変えて映されていく。


「………あ、コレ知ってる。シュワちゃんがバイク乗って撃ちまくってたヤツ」


 そして、また幾つも形が移りかわる。


「……お〜。これGGOでシノノンが持ってたヤツじゃん。へカートだっけ?名前」


 大きさがドンドンとアップして行き、大砲、戦車、戦闘ヘリ、戦闘機、戦艦や潜水艦になり、遂にはSFにしか出て来ない様なのが出てきた。


「……これ何処に向かっていくつもりなんだろう…あ、ミレニ○ム・ファルコン号だ!懐かしい!」


 そして、宇宙戦艦クラスが登場。


「さっきのスター○レックの旗艦もデカかったけどやっぱりスター○ォーズの帝国戦艦デカいわ〜」


 そして、要塞クラス。


「いや、全体図デカすぎて逆に解らんわ!」



 そして、SFが終わり、アニメ・ゲーム系が始まった。



「……ええ〜。これ今更だけど著作権とか大丈夫ですか?」



 モビルなんとかとか、なんとかバルキリーとか、ヤバいのが沢山出てきた。



「ていうか、この台座なんでこんな質量過多なもの再現してて潰れないんだろ。どう考えても、建物の大きさ超えてんでしょ。てかデス・○ターとかもう星じゃん!!てか!星だよ!!」



 しかし、再現されるだけで周りに影響は無いようだった。

 3Dなのか?

 3Dなら初音○クとかでイイじゃん!

 なんで全部兵器な訳?


 自分の姿が様々な兵器に移り変わり元の自分の姿が曖昧になりそうだ。



「こんなん見続けてたら気が狂うちゅうの!」


 いい加減終わらないだろうか?この変身ショー。

 どうせ変身するなら魔法少女とかの方がマシだった気がする。



「……いや、それはそれで恥ずか死にたくなるな」


 あんなフリフリドレス着てステッキ振るとか。

 マジ勘弁。

 あ!私、今、幼女だからいけるんじゃね?







「………氏ね!」


 ガンガンと床に頭を打ち付ける。(五体が無いから気分だけ)

 余りの恥ずかしさに頭が茹だる。(五体が無いから気分だけ)




 まあ、魔法なんてものは何処の世界にも存在してないので初めから無理なのだけど、それっぽい事は多世界の技術を組み合わせれば出来なくもない。



 まあ、所詮はフリでしかないけど…。

 やはりここは○ューべーなる者と契約するしか。




「………………」


 いや、私!

 変なのと契約したから今ココ!


 そして、相変わらず、私の身体は兵器に変身しまくっている。

 僕と契約して兵器幼女になってよ!





「もうなってるわ!」


 何だか思考ばかり回って全く動けないから変な事ばかり考えてしまう。


「ちっ!あの●ソヤンデる女!こんな訳の分からん物で記憶補完なんぞしおって!百害あって一利なしだっちゅうの!だいたい本当に元の私の記憶なのか?全く心に響かないのだけど…」



 …響け!ユーフォ…はっ!?これ以上はいけない!何故だかそんな気がする。





「はあ、早く人間になりたい……」


 某妖怪人間張りにそんな事を思っていたら粗方、再現が終わったのか私は4歳時の幼女に戻っていた。



「おぉ〜!良かった!人間に戻れた!もしも兵器のまま戻らなかったらと思ったら本気でゾッとしたわ!全く、あのヤンデる女!人を兵器にするとか本気でヤンデるな!マッドかよ!」





 しかしあの変身、本気で何だったんだろ?

 別に自分から変身出来るって訳でも無さそうだし、大体銃に変身出来ても自分で使えないじゃん。


 喋る兵器とか誰得って感じなんだけど、何か縛りでもあんのかな?




「ま、いっか」


 特に私の身体にも異常は無いし。





 だけど、まさかだけど、あの膨大な兵器記憶のせいで私、耐えられなくなって意識崩壊して記憶消えたとかないよね?




 もしそうなら、あのマッドヤンデる般若女!ただでは済まさんからなぁ!!


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る