第2話
肺に一杯の空気を送り込み、声を張り上げる。
「誰か助けて! 誘拐されてるの!」
あたしの声は空しく消えて行くばかり。
建物の外に人がいないか、もしくは簡単には声が届かないような場所に監禁されているということだ。
あたしはしばらく叫び続けたが、反応は見られなかったのだった。
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